健康経営と働き方改革を推進する大成建設のワークプレース、建築/土木作業所にも設置
大成建設は、独自に掲げる「TAISEI Creative Hub」に基づき、ABWを採り入れた働く環境づくりに、本社ビルや技術センター、建築/土木作業所で進めていく方針を示している。この取り組みにより、将来は、働く環境に新たな価値が創出され、そこで得られる多様なデータやノウハウが、健康経営や働き方改革の実現につながるとしている。
大成建設は2020年2月17日、働く環境づくりの一環として、新たに「TAISEI Creative Hub」を開始すると発表した。TAISEI Creative Hubとは、社員一人ひとりが働きがいのある魅力的な職場環境を創出し、SDGsのターゲットの一つである健康経営を推進するとともに、人と人を結び付けるHubとしての機能を加え、新たな顧客や社会の価値創造につながるイノベーションを生み出すための空間。
都心型/郊外型/仮設型のワークプレースを構築
欧米では、個人が仕事を行うために最適な職場環境を選択できるABW(Activity Based Working)の概念が注目されており、国内でも健康経営や働き方改革につながる新しい勤務形態として導入する企業は増えてきている。
こうしたグローバルでの潮流を受け、大成建設では、これまで推進してきた働く環境づくりをさらに進化させ、ABWの概念を取り入れた「TAISEI Creative Hub」に着手。具体的には、都心型/郊外型/仮設型の新たに3つのワークプレース構築を目指す。
このうち都心型は、本社オフィスに「クリエイティブメディアラウンジ」として、オフィスに求められる様々な機能を盛り込んだ情報発信を主体とした空間とする。個人の働き方に合わせた働く場の選択が可能で、新たな出会いや発見の場を提供する他、組織の垣根を超えたつながりを持ち、様々な方々とも交流できるような多目的スペースとして展開していく。
郊外型は、「オープンミーティングスペース」としてZEB実証棟のある技術センターに設ける。オープンテラスのような空間で、人と人との交流を主眼に置き、イノベーションを創出する場所となる。郊外型ならではの気持ちの良い屋外空間を整備し、隣接する屋内空間と共に、利用者がその時々に合わせて働く場所を選べるように設計されている。
仮設型は、建築/土木作業所を対象に、「ウェルネス作業所」と称して配置。作業所で働く多様な人達が利用し、建設現場の作業状況などの情報を幅広く提示する。社員全体の約半数が現場勤務のため、最前線の作業所環境でも、同様な姿勢でTAISEI Creative Hubを推進する。ウェルネス作業所では、100にも及ぶ「ウェルネスレシピ」を用意し、作業所長が環境に応じて選択でき、社員だけでなく、現場で働く専門工事業者との交流も図っていくとしている。
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