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太陽電池モジュールをドローンで空撮しAIで解析する新サービス:第4回 ロボデックス
NECネッツエスアイは、メガソーラーに使用する太陽電池モジュールを撮影し、画像データをAIで解析する新サービスを開発した。
NECネッツエスアイは、「第4回 ロボデックス」(会期:2020年2月12〜14日、東京ビッグサイト)に出展し、「太陽電池モジュール点検サービス」を訴求した。
異状箇所は赤外線カメラで可視化
太陽電池モジュール点検サービスは2019年6月にリリースされたもので、サーモカメラを搭載したドローンでメガソーラーの太陽電池モジュールを撮影し、空撮した赤外線画像をNECのAI技術「NEC the WISE」の1つ「RAPID機械学習技術」により解析し、レポートを作成する。
NEC the WISEはNECが備えている最先端AI技術の名称。RAPID機械学習技術は、ディープラーニングで、事前に手本となる教師データを読み込むことで傾向を自動で学び、情報の分類や検知、推薦といった高精度な判断が行えるようになる。
NECネッツエスアイの担当者は、「メガソーラーの施工で蓄積したデータを2016年前からRAPID機械学習技術に分析させ、AIの精度を高めた。太陽電池モジュールの異状箇所はホットスポットと呼ばれており、赤外線カメラで撮影するとその部分が白く表示されるのが特徴だ。RAPID機械学習技術では、ガラス割れや汚れなどのセル異状や、断線や高低抗化といったクラスタ異状、ヒューズの故障を示すストリング異状などを見える化する」と説明した。
2020年中には、ユーザー自身がドローンで撮影した画像をRAPID機械学習技術で分析し、レポートを提供するサービスも展開する予定だという。
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