有楽町エリアの再構築を大幅前進、新タイプの店舗とコミュニティーで起業を後押し:プロジェクト(2/2 ページ)
三菱地所は、有楽町エリアの再構築の一環として、2019年12月2日、クリエイティブな人材の育成と活躍を後押しするプロジェクト「Micro STARs Dev.」をスタートした。
3つの機能でアイデアを顧客に訴求
micro FOOD & IDEA MARKETは、東京都千代田区の有楽町ビル1階に位置しており、「好奇心が交差する市場」をコンセプトにした店舗。全国各地の地域プロデュースを手掛けるインターローカルパートナーズが運営する。
ステージや飲食の提供、物販・展示の3つの機能を持ち、これらを掛け合わせ、新製品やアイデアなどを対外的に披露していく。
ステージは、音響・映像設備を備えた180平方メートルのスペースで、Micro STARs Dev.に参画する企業・団体が企画するイベントや来場者参加型の催しなどを開く予定だ。
顧客に提供される料理は、全国各地の農産物を貨客混載制度でユーザーに運搬する「産地直送あいのり便」で届けられた食材を中心に構成されたメニューだという。
物販・展示ゾーンでは、ブックフェアなどを主催するTOKYO ART BOOK FAIRによるアートブック自動販売機やCAMPFIREがサポートするクラウドファンディング商品コーナー、日本の技術をテーマにした商品を展開するTRINUSのデザイナーズプロダクトなどが配置される。
三菱地所 丸の内開発部 兼 街ブランド推進部 兼 新事業創造部 担当部長の井上成氏は、「micro FOOD & IDEA MARKETでは、ベンダーのEBILABと協業し、店舗の経営情報の見える化を推進する。食材備品自動発注システムの導入や従業員の勤務内容の可視化、フードロスを防ぐための顧客分析などを実施していく」と述べた。
三菱地所の最近の取り組み:
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» 常盤橋エリアに軽量薄層緑化技術を導入、三菱地所が裾野市と使用賃借契約を締結
SAAIは、東京都千代田区の有楽町ビル10階に設けられ、イントレプレナー(社内起業家)をメインターゲットにしたワーキングコミュニティー。起業支援会社であるゼロワンブースターが施設を運営し、会員の状況に合わせたさまざまな事業創造支援プログラムを提供する。
企業に在籍しながら新しいことに挑戦したい人や新規事業担当者として自社内で模索している人などが、兼業・副業で使いやすい拠点を目指していく。
最大の特徴は、「STUDIOシステム」を導入している点。STUDIOは、会員であれば、2人以上のチームで立ち上げられ、設定したテーマをメンバー同士で深堀りできる上、テーマがプロジェクト化されるように、SAAIがサポートするサービス。既存のSTUDIOに後から1人で入ることも可能だ。
SAAIで創出されたアイデアは、micro FOOD & IDEA MARKETで紹介し、来場者の反応を確かめられるという。
SAAIの会費は、固定席会員が月額6万円、フリー席会員が月額2万5000円、コミュニティー会員が1万円(すべて税別)。
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