プレキャストPC床版配筋システム開発、設計図面作成と数量算出の工数を約80%削減:CIM
オフィスケイワン、エム・エム ブリッジ、大林組、IHIインフラスクエアは、プレキャストPC床版の配筋設計を効率化/高度化する「プレキャストPC床版配筋BIM/CIMシステム」を開発した。
オフィスケイワンは2026年10月1日、エム・エム ブリッジ、大林組、IHIインフラスクエアと共同で、プレキャストPC床版の配筋設計を効率化/高度化する「プレキャストPC床版配筋BIM/CIMシステム」を開発したと発表した。試験運用では、標準版を対象とした設計図面作成と数量算出に要する時間を従来比で約80%削減する効果を確認した。
開発したシステムは、床版割付け情報と材料マスタ、設計ルールを連動させ、配筋の自動生成から3Dモデルの作成、2D図面の作成、鉄筋数量の算出までを一貫して処理する。従来は熟練技術者の経験に依存していた配筋図面作成のノウハウを形式知化し、設計業務の標準化と省力化を図る。
鉄筋の最大/最小ピッチ条件に応じた配置の他、スタッド孔や排水桝に伴う鉄筋の分割と補強処理、a版とb版の半ピッチずらしなど、設計ルール(NEXCO設計要領 第二集 橋梁保全編(2025年7月))を反映した配筋の自動生成が可能。
また、床版グループ単位でのデータ管理や基準床版からの複写機能により入力作業を大幅に削減。材料マスタを利用した各種条件の自動入力により、設計者の作業負担を軽減する。
全体座標系での3Dモデル出力により、隣接する床版間の鉄筋干渉や鋼橋CIMシステム「CIM-GIRDER」で作成した既設鋼桁との取り合いを設計段階で確認可能とした。施工前に不整合を確認し、設計品質の向上と手戻りの削減を図る。
設計者支援UI(GUI)機能では、隣接する床版の入力情報を連続的に確認できるなど、俯瞰的な設計検討を支援する画面構成を採用した。設計作業の効率化と判断精度の向上を図る。
試験運用では、標準版の設計図面の作成と数量算出に要する時間を、従来の技術者による作業と比較して約80%削減。設計作業の省力化によって床版割付けや構造検討に時間を充てられるようになり、設計品質の向上と製作コストの低減にも寄与するとしている。
今回の開発は標準版への対応をフェーズ1と位置付ける。今後はフェーズ2として台形板など標準版以外の床版形式への対応や、設計図面の自動生成範囲の拡張を進める。さらに床版割付けシステムや設計計算システムとの連携を図り、床版更新工事における設計業務全体の高度化と標準化を目指す。
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