新大阪駅徒歩3分に約1600人収容のライブハウス、ロッテHD×野村不動産:プロジェクト
ロッテホールディングスと野村不動産は、新大阪駅から徒歩3分の場所で建設中のライブハウスを運営する合弁会社「BEAT PARK OSAKA」を設立したと発表した。ライブハウスの収容人数はスタンディング時約1600人。2028年3月の開業を目指す。
ロッテホールディングスと野村不動産は2026年9月3日、大阪市内で記者会見を開き、新大阪駅から徒歩3分の場所で建設中のライブハウスを運営する合弁会社「BEAT PARK OSAKA(ビートパーク大阪)」を設立したと発表した。ライブハウスは2027年11月の竣工、2028年3月の開業を予定している。
新会社の代表取締役社長には、1997年にエイベックスに入社し、執行役員も務めた経歴を持つ宅間弘治氏が就任した。宅間氏は、大阪には幅広い規模のライブ会場がある一方、約1500人規模の会場は少ないと説明。「数百人規模の会場を埋められるようになったアーティストが、次の規模の公演に挑戦するための受け皿とすることで、アーティストの成長を大阪の街の中で途切れさせずにつなぐ」と述べた。
(左から)ロッテホールディングス 代表取締役社長CEO 玉塚元一氏、BEAT PARK OSAKA 代表取締役社長 宅間弘治氏、野村不動産 代表取締役社長 松尾大作氏 提供:BEAT PARK OSAKA
施設の所在地は大阪市東淀川区西淡路1丁目で、敷地面積は1727.24平方メートル。建物はRC造一部S造の地上4階建て、収容人数はスタンディング時が約1590人、着席時が約660人。ライブハウスの名称は「BEAT PARK OSAKA」。2026年2月に着工し、2027年初頭から施設利用の予約を順次受け付ける予定だ。
国内のライブ/エンターテインメント市場は2025年に約8500億円規模に達し、2035年には1兆円超と予測される。大阪でも公演需要が高まる一方、1000人を超える中規模会場は数館に限られる。
ロッテホールディングス 代表取締役社長CEO 玉塚元一氏は、自社保有の土地や日韓でのプロ野球、韓国での音楽事業などの実績を生かし、日本でのライブ/エンターテインメント事業へ本格参入すると説明。BEAT PARK OSAKAを「最初の一歩」と位置付け、野村不動産が持つ施設運営のノウハウを取り入れながら事業を軌道に乗せていきたいと語った。今後、自社保有地を活用した施設の他、土地/建物を保有しない形態、ライセンス方式などによる複数拠点展開も検討する。
野村不動産 代表取締役社長 松尾大作氏は「自社初のライブハウス事業への取り組み。今後のライブ/エンターテインメント事業の足掛かりにしていきたい」と述べ、「新施設が新大阪エリアにおける新たな文化エンターテインメント拠点となることで、新たな人の流れとにぎわいを創出し、町のさらなる発展と活性化に貢献したい」と語った。
新施設のステージ/ホールはスタンディング時に約1590人を収容する。ステージは18.27(間口)×9.96(奥行き)×1.2(高さ)メートルで、有効天井高は9メートル。ステージ背面には縦5メートル、横18メートルの高精細LEDビジョンを常設する。大型映像設備を備えることで、主催者による機材の手配や設営にかかる負担の軽減を図る。
音響設備には、ドイツのCODA AUDIO製スピーカーと、センサー制御による低域拡張システムを採用する。低音の迫力を確保しながらボーカルが埋もれにくい音響空間を目指す。
400平方メートルのホワイエで開演前後も楽しめる「滞在型ライブハウス」に
1階には、約400平方メートルのホワイエを設ける。物販や交流会など多目的に対応し、バー、約600個のロッカー、喫煙室、多目的トイレなどを集約。エントランス/アプローチは躯体現しのコンクリートと照明演出を組み合わせたインダストリアルな空間とする。
開演前に待つ時間や終演後に感想を語り合う時間も楽しめる「滞在型ライブハウス」として、野村不動産が持つ場づくりの知見と、ロッテグループが持つ食のノウハウを組み合わせ、「聴く/食べる/語る/出会う/創る」が一体となった複合的な音楽体験を提供する。限定のコラボメニューなども展開予定だ。
音楽ライブに加え、ダンス、演劇、お笑いの公演、企業の入社式や株主総会、記者発表会、地域の交流会や文化イベントなどにも対応するマルチユース型施設として運営する。平日を含めて施設を活用し、将来は約80%の稼働率と年間30万人以上の来場を見込む。
「通過する街」から「滞在する街」へ
新大阪駅周辺は、2022年に国の「都市再生緊急整備地域」に指定され、大阪府の「新大阪駅周辺地域まちづくり方針」では、乗り換え拠点から、国際交流、ビジネス、観光、文化が集積する都市拠点への転換が掲げられている。新大阪駅はリニア中央新幹線や北陸新幹線、阪急電鉄の乗り入れも見据えた広域交通の結節点だ。新施設を「乗り換えて通過する街」から「滞在する街」への転換につながる新たな文化/エンターテインメントの拠点と位置付け、新たな賑(にぎ)わいの創出を図る。
両社は施設を開発/保有するだけでなく、新会社を通じて運営にも携わる。貸館事業を軸としつつ、自主公演の企画やK-POPをはじめとする海外コンテンツの誘致にも取り組み、施設運営で得たノウハウを今後の複数拠点展開につなげる。
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