鉄塔点検をAI化 JTOWERとアラヤが携帯キャリア各社の点検基盤を構築:スマートメンテナンス
JTOWERとアラヤは、ドローン撮影映像とAIを活用した鉄塔点検システムの共同開発に、2027年度からの運用開始を目指して着手した。7000本を超える自社鉄塔の点検を高度化し、将来は携帯キャリア各社の鉄塔点検も担う共通基盤の構築を目指す。
国内初のインフラシェアリング会社のJTOWER(ジェイタワー)と、AIとニューロテックをコア技術としたディープテック企業のアラヤは2026年8月21日、ドローンで撮影した映像や画像をAIで解析する独自の鉄塔点検システムを共同で開発し、導入を進めると発表した。
JTOWERが保有する7000本を超える通信鉄塔の点検業務を高度化し、点検品質の平準化や作業時間の短縮、高所作業に伴う安全リスクの低減を図る。将来は、携帯キャリア各社が保有する鉄塔の点検も一括で請け負う体制を整え、通信インフラを支える共通基盤の構築を見据える。
携帯キャリア各社保有の鉄塔点検も含め、共通基盤の構築へ
日本の社会インフラは高度成長期に整備された設備の老朽化が進む一方、人口減少に伴い建設や保守を担う人材の不足が深刻化している。通信インフラでも、過去に設置した通信鉄塔の補修や更新に加え、大規模災害発生時の迅速な復旧対応が強く求められている。
両社はこうした社会要請に対応すべく、AIとドローンを活用した点検業務の高度化で、インフラ維持管理の安全性、効率性、継続性を大幅に向上させる方針を決めた。
新システムは、ドローンで撮影した鉄塔の映像や画像データをAIが解析し、腐食を中心とした異常の候補を自動で抽出する。点検員はAIが提示した候補を確認するだけで済み、従来のように大量の画像を人の目で確認していた膨大な作業が省力化される。また、防鳥ネットの設置状況や塗装状態など、鉄塔ごとの多様な形状や状態に応じた検知を可能にする独自開発を進め、点検精度をさらに高める。
開発体制としては、JTOWERがインフラシェアリング事業で培った鉄塔の構造や点検基準、過去の知見を反映し、実運用に適した解析項目や判定フロー、報告書作成プロセスを設計。アラヤは、画像認識やエッジAIに関する高度な知見を活用し、AI解析モデルの開発を支援する。
実用化は2027年度の予定で、今後は点検データの蓄積を通じてAI解析モデルの精度を高めていく。また、携帯キャリア各社が保有する鉄塔などの設備点検ニーズにも対応できる運用体制の構築を見据え、通信インフラの保守/運用を支える共通基盤としての機能拡充を進める。
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