ロックボルト打設を1人で施工、三井住友建設が自動打設システム開発:山岳トンネル工事
三井住友建設は、山岳トンネル工事向けの新ロックボルト自動打設システムを開発した。従来は作業員5人で行っていたロックボルト打設作業が、ドリルジャンボのオペレーター1人の遠隔操作により施工可能となる。
三井住友建設は2026年7月6日、山岳トンネル工事向けのロックボルト自動打設システム「SMC-Tunnelingシリーズ『離れteロック』」を開発し、国土交通省中国地方整備局発注の「令和5(2023)年度俵山・豊田道路第2トンネル工事」に導入したと発表した。
新システムにより、ドリルジャンボのオペレータがロックボルト打設作業を遠隔操作で実施し、切羽から離れた安全な位置で施工できると確認した。
新システムは3ブーム2バスケットドリルジャンボをベースに、中央ブームにロックボルト打設ユニット、左右のブームに穿孔ユニットを搭載。ドリルジャンボの機体配置から、穿孔、モルタル充填、ロックボルト挿入、座金背面処理までの一連の作業を、切羽近傍に立ち入らずオペレーター単独で行える。
新システムには、機体周囲を死角なく可視化する「機体誘導カメラシステム」を搭載。誘導員を配置することなく、オペレーターが安全を確認しながら機体を移動できる。また、自社開発の「ロックボルト可視化誘導システム」は、3D LiDARで取得した点群データを運転席のモニターにリアルタイム表示し、ブームを打設位置へ誘導。従来必要だった打設位置のマーキング作業を省略する。
「モルタル自動供給システム」は、モルタル充填時にポンプを操作する作業員の配置を不要とする。「ロックボルト打設ユニット」は、モルタル充填/ロックボルト挿入を運転席から遠隔操作で実施するため、作業員が切羽へ立ち入る必要がない。
さらに、自社開発の「FitPack」を採用し、ロックボルト打設と同時にロックボルト座金背面の空隙を充填することで、従来は人力で行っていた間詰め作業も不要となる。
俵山・豊田道路第2トンネル工事で現場実証を行った結果、従来は5人で行っていたロックボルト打設作業を、ドリルジャンボのオペレーター1人による遠隔操作で、工程を遅らせることなく施工できることを確認。また、ロックボルト出来形計測システムも組み合わせることで、打設から出来形管理までを含めた一連の工程で省人化と省力化を実証した。
三井住友建設は今後、操作性の向上などシステムの高度化を進めるとともに、SMC-Tunnelingシリーズとして連携/発展させ、山岳トンネル工事全体における施工プロセスの自動化を推進する。
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