鹿島建設は2026年6月17日、山岳トンネル工事の自動化施工システム「A4CSEL for Tunnel」において、装薬作業の安全性と生産性を向上する遠隔爆薬装填(そうてん)法を開発したと発表した。
岐阜県下呂市で施工中の「令和4年度 41号門原1号トンネル工事」に適用し、遠隔装填から発破まで安全に実施できることを確認した。
遠隔爆薬装填法は、ドリルジャンボの穿孔完了後、装填パイプや装填ホース、親ダイ装填治具から成る一式を後付けで設置する。有線雷管の親ダイを装填治具にセットしてエア圧送し、その後、粉体爆薬をエア圧送して装填が完了。作業者は切羽天端から45度のライン外の安全な位置で装薬を実施できる。
特殊な装置や専用の装填台車を必要とせず、導入コストを抑えられる。ドリルジャンボへ装填治具を後付けするため、重機の入れ替えが不要でサイクルタイムを短縮。遠隔作業でありながら1孔当たりの装薬時間は約1分と、従来と同等の作業時間で実施できる。
鹿島建設は今後、新技術について国内の山岳トンネル工事への展開を進め、A4CSEL for Tunnelによる掘削作業の自動化技術開発を継続する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
山岳トンネル工事:xR技術でトンネル施工管理効率化 三井住友建設が計測/管理アプリ開発
三井住友建設は、xR技術を活用した山岳トンネル工事向けの計測/管理アプリを開発した。xRゴーグルと組み合わせることで、高所を含む計測作業から帳票作成までを1人で実施できる。現場実証では従来手法による計測との差が±10ミリで、実用上十分な精度を有すると確認した。
山岳トンネル工事:AIが山岳トンネルの最適発破パターンを自動設計 大成建設が「T-iBlast Designer」開発
大成建設は、山岳トンネル工事において最適な発破パターンを自動設計するシステム「T-iBlast Designer」を開発した。岩盤データとAIを活用し、余掘りの抑制による施工効率化や省人化、環境負荷低減を図る。
山岳トンネル工事:戸田建設の覆工自動打設ロボットに新機能追加、打設人員を半減
戸田建設は、覆工自動打設ロボット「セントルフューチャーズ」の新機能として「ポンプ圧送の連動化システム」と「見える化システム」を追加した。新機能により、打設人員の50%削減が可能。
山岳トンネル工事:汎用ドローンに吸着機構を実装、切羽形状測定作業を無人化 清水建設らが実用化
清水建設は、汎用ドローンに吸着機構を実装し、山岳トンネル工事の切羽形状測定作業を無人化する鋼材吸着ドローン測定システム「Perch-RIM」を実用化した。
山岳トンネル工事:発破掘削の装薬量をAIが計画、奥村組が新システム開発
奥村組は、ジェーエムエーシステムズ、アクロクエストテクノロジーと共同で、山岳トンネル工事の発破掘削において、AIで適切な装薬量を計画する「装薬量計画システム」を開発した。
山岳トンネル工事:東急建設が山岳トンネルのロックボルト工を機械化 作業編成人数40%削減
東急建設は、山岳トンネル工事のロックボルト工を対象に、省人化/省力化技術パッケージの実証を実施し、作業編成人員を約40%削減できると確認した。


