三井不レジが新販売拠点「新宿サロン」公開 AR内見などデジタル展示で見学と商談を分離:不動産テック(3/3 ページ)
三井不動産レジデンシャルは、複数物件の販売拠点「三井のすまい 新宿サロン」を2026年6月にリニューアルした。実寸の間取りを床面に投影し、家具を動かしながら広さや動線を確認できる「SCALE LABO」、3面大型LEDビジョンを備えた「VIRTUAL BOX」、案内専用デバイスなどのデジタル技術を多数導入。モデルルーム見学と商談を分け、顧客の利便性を高めるとともに、不動産営業社員の「土日祝定休」を実現する販売拠点の新たな運用モデルも検証する場にもなる。
コンセプトルームのバルコニーから続くエリアには、床材や建具、設備仕様などを確認できる展示スペースを設けた。床材のサンプル見本では、質感の確認やカラーセレクト、住戸購入後のインテリア検討にも役立てられる。設備コーナーでは、エコガラス以外にも、ポスト一体型宅配ボックス、ハンズフリーキーシステムなどを陳列し、専有部だけでなく、マンション全体の品質や利便性を体験的に理解できる構成としている。
SCALE LABOの横に設けた展示スペースの壁面には、「パークホームズ東高円寺」周辺のエリアマップを掲出。エリアマップには、物件近くに暮らす住民の生活や住み心地に関する声を基にしたオリジナルの生成AIチャットボットにアクセスするための2次元バーコードが貼られている。エリアマップは、内覧会ではパークホームズ東高円寺のみだったが、サロン利用者の反応を見ながら、他物件についても展示を検討するという。
「パークホームズ東高円寺」周辺のエリアマップ。左下の2次元バーコードから、オリジナルの生成AIチャットボットにアクセス可能。物件周辺の住民にヒアリングした“生の暮らしの声”を基にしており、その場所での暮らしを具体的にイメージできるようになっている
営業社員の土日祝定休を推進し、多様な働き方を実現
今回のリニューアルでは、住宅購入予定者の利便性向上に加え、営業社員の働く環境の改善も重要なテーマとなっている。
従来の販売現場では、モデルルーム見学と商談がセットで行われることが一般的だった。そのため、来場希望が土日祝に集中しやすく、営業社員も土日祝の勤務を前提とせざるを得なかった。今回、見学と商談を分離するスタイルを採用したことで、営業担当者が同行しないモデルルーム見学を可能にした。商談は平日を中心に行う運用とし、業界でもまれな営業社員の「土日祝定休」を推進する。
樋本氏は、「営業社員がいなくても運用できる仕組みによって、仕事と育児や介護などとの両立が可能になる。多様な人材が活躍できる環境を整え、営業組織としての提供価値向上にもつなげられる」と語った。
一方、営業担当者が土日祝を定休とすることで、商談は原則として平日に行うことになる。平日にサロンへ来場する時間を確保しにくい住宅購入予定者には、オンライン商談で対応することで利便性にも配慮する。「来場の時間は取れないが、オンラインなら隙間時間で対応可能という方もいる」(樋本氏)。
新宿サロンは2026年6月上旬のオープン後、これまでに約50組が見学し、オンラインで商談した住宅購入予定者もいるという。
新宿サロンを起点に、販売拠点の新しい運用モデルを検証
2026年6月24日時点で新宿サロンが取り扱っている物件は、「パークホームズ東高円寺」と「パークホームズ虎ノ門」の2物件だ。今後、「パークホームズ下北沢ガーデン」や「パークホームズ吉祥寺東町」の販売も開始する予定だ。
新宿サロンは、東京メトロ丸ノ内線「西新宿」駅から徒歩4分、都営大江戸線「都庁前」駅から徒歩7分の西新宿三井ビルディング21階にある。営業時間は10〜17時で、完全予約制。定休日は毎週水曜日で、年末年始や夏季休業などは除く。見学時間や1回あたりの受付組数などについては、今後、サロン利用者の意見を反映しながら調整していくという。
三井不動産レジデンシャルは、新宿サロンでの取り組みを通じて、住宅購入予定者の利便性と営業社員の働く環境を両立する販売拠点の運用モデルを検証していく計画だ。
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