生成AIで空室をモデルルームのように演出、「人の目」で品質を確保 アットホーム:不動産テック
アットホームは、生成AIを活用して空室に家具や装飾などのインテリアを仮想的に配置し、居住後の生活がイメージしやすい画像を生成するサービス「AIホームステージング」を実用化した。みずほ不動産販売に対し、提供を開始した。
アットホームは2025年7月28日、みずほ不動産販売に対し、生成AIで仮想的にインテリアを配置し、居住後の生活がイメージしやすい画像を生成するサービス「AIホームステージング」の提供を開始したと発表した。
ホームステージングとは、販売/賃貸募集中の住宅の室内を家具や観葉植物などを使いモデルルームのように演出することを指す。近年は物件画像から生活のようすを想像できるように、ホームステージング画像を公開する動きが多く見られるという。
不動産業界では従来、事前に家具を設置して撮影するか、撮影した画像に専用の編集ソフトで家具を配置する「バーチャルホームステージング」として画像を制作していた。
生成AIを使用することで画像作成の効率化が可能となるが、生成の過程で、元の物件の形状や設備の一部が改変されてしまうケースがあった。不動産の表示に関する公正競争規約に抵触するリスクを伴うことから活用が進んでいなかった。
そこでアットホームは、AIが生成したホームステージング画像を、専門知識を持ったチームの担当者がチェックし、不適切と思われる画像を除いた上で納品する体制を構築。みずほ不動産販売の協力により実用化が実現し、提供の開始に至った。
アットホームのAIホームステージングでは、空室状態の写真にAIが生成したインテリアを配置した後、「人の目」による確認を行う。間取りや設備、部屋の形状を保ちながらホームステージング画像を生成する。画像は最短翌営業日に納品。不動産会社はサービスの利用により、住まいを探す消費者に対して物件の魅力を視覚的に伝えられるようになり、早期成約を後押しする。
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