追加性ある木質バイオマス由来の環境価値で、建物を実質再エネ100%化 NTTグループ:カーボンニュートラル
NTTグループは、木質バイオマス発電由来の環境価値を活用したバーチャルPPAを東京都江東区の「NTTファシリティーズ イノベーションセンター」に導入し、ビル全体の使用電力を実質再生可能エネルギー100%化した。
NTTアーバンソリューションズとNTTファシリティーズ、NTTアノードエナジーは2026年6月29日、木質バイオマス発電由来の環境価値を活用したバーチャルPPA(電力購入契約)を東京都江東区の「NTTファシリティーズ イノベーションセンター」に導入し、ビル全体の使用電力を実質再生可能エネルギー100%化したと発表した。
NTTアーバンソリューションズによると、追加性のある木質バイオマス発電所由来の環境価値をバーチャルPPAにより特定のビルへ充当し、実質再エネ100%化を実現する取り組みは国内でも先進事例で、NTTグループとしても初めて。
今回締結したのは、NTTファシリティーズとNTTアノードエナジーによる追加性のある再生可能エネルギーを長期調達するバーチャルPPA契約。NTTアノードエナジーが出資する木質バイオマス発電事業者「BPSいこま」の北田原バイオマス発電所で創出される環境価値を、2026年6月からイノベーションセンターで利用している。
イノベーションセンターでは年間約75万キロワット時の電力を使用している。今回、既存の電力契約を変更せずに環境価値のみを取引できるバーチャルPPAを活用し、実質再エネ100%を達成した。年間約300トンの温室効果ガス排出量削減効果を見込む。運用開始後間もない木質バイオマス発電所を長期間PPAで活用することで、発電所の安定運営と投資回収を支援し、今後の再エネ開発につなげる「追加性」の確保を図った。
イノベーションセンターは延べ床面積4342.4平方メートル、地上4階地下1階の研究開発拠点で、2014年4月に竣工した。NTTファシリティーズが開発した技術を実装/検証する「実証実験型オフィス」として運用されており、顧客向けの省エネ技術やサービス開発にも活用している。
北田原バイオマス発電所は、建設木材廃棄物や地域で伐採された未利用間伐材、公園/街路樹の剪定枝などを燃料として活用。年間約8100万キロワット時を発電している。地域で発生した未利用の木質資源をエネルギーとして有効活用するとともに、森林整備や林業活性化にもつながる資源循環モデルを構築している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
カーボンニュートラル:大東建託がバイオマス発電事業3社を合併 「大東バイオエナジー」に集約
大東建託はバイオマス発電事業3社を合併し、「大東バイオエナジー株式会社」へ集約した。組織統合によるシナジー最大化と運営効率化を図る。
デジタルファブリケーション:3Dプリンタで製造した複雑曲面の防音壁を建設現場に設置 日揮ホールディングス
日揮グローバルは、新潟県柏崎市のプラント建設現場内に、3Dプリンタで製造した複雑曲面の防音壁を設置した。
「省エネ計算の専門家」が解説する建築物省エネ動向(4):旧耐震物件で環境性能認証の取得は難しい? 図面がない築50年のホテルでもBELS認定
本連載では、環境・省エネルギー計算センター 代表取締役の尾熨斗啓介氏が、省エネ基準適合義務化による影響と対応策、建築物の環境認証などをテーマに執筆。第4回は、既存/築古建築物での環境性能の認証を取得する際の注意点や高い評価を受けるためのポイントなどを解説します。
i-Construction 2.0:ホイールローダ用の後付け自動運転装置を開発、大林組
大林組は、ホイールローダ用後付け自動運転装置の実証実験をグループのバイオマス発電所で実施し、燃料運搬作業の自動化に成功した。
カーボンニュートラル:バイオマス発電の排ガス活用、PCa床版ブロックにCO2固定化 安藤ハザマ
安藤ハザマは、バイオマス発電所の排ガスに含まれるCO2を吸収/固定化したプレキャストコンクリート床版ブロックの製造試験を開始した。完成した床版ブロックは大阪・関西万博で耐久性能測定を実施する。
産業動向:九電工とクラウド型ドローン測量システムのスカイマティクスが資本業務提携
九電工と産業用リモートセンシングサービスの開発/販売を手掛けるスカイマティクスは資本業務提携した。九電工の建設や林業などのDX推進の取り組みと、スカイマティクスのクラウド型ドローン測量システムやソフト開発力を掛け合わせ、新規ビジネスの創出を目指す。

