現場のヒト/モノ/コトを交響楽団のように最適編成、サイテックの次世代ICT土木基盤:i-Construction 2.0
サイテックジャパンは、TrimbleのCDEを基盤に、日本国内向けに最適化したクラウド型土木建設工事用プラットフォーム「SiteOrchestration」の販売を開始した。点群や出来形、設計データから、人員(ヒト)、機材(モノ)までを一元管理し、現場(コト)に最適配置できる機能を備える。
サイテックジャパンは、TrimbleのCDE(共通データ環境)「Trimble Connect」をベースに、国内の施工管理や工事基準に最適化させたクラウド型土木建設工事用プラットフォーム「SiteOrchestration(サイトオーケストレーション)」の販売を2026年4月に開始した。
メーカーの垣根を超え、ヒト、モノ、コト(現場)を連携する
近年、設計データの3D化や測量機器のデジタル化、建機のICT化が進み、作業効率の向上が図られてきた。しかし、省人化や生産性向上を実現するには、各プロセスの連携がまだ十分とはいえない状況にある。デジタル化のポテンシャルを最大限引き出すには、メーカーの垣根を超え、機材や時間、場所を問わない連携が必要とされる。
そこでサイテックジャパンは、建設業のあらゆるプロセスをスムーズに一貫処理できる環境づくりを目指し、土木工事の全プロセスで、現場の「ヒト」「モノ」「コト(現場)」を管理するプラットフォームとしてSiteOrchestrationを開発した。
製品名には、オーケストラが個々の楽器を編成し、調和させて美しいシンフォニーを奏でるように、複雑な現代のICT施工現場をデジタルで統合して、“最適なシンフォニー(作業プロセス)を実現したい”という想いを込めているという。
ヒトとモノをコト(現場)に適切に配備するアセット管理機能では、自社保有だけでなくレンタル含め、ICTを搭載しない機械、職員やオペレーターを登録しておくと、機材マスターや人員マスターの登録リストから各現場に割り当てられる。複数現場が同時に動き調査が必要な場合は、「配備計画」メニューで一括配置が可能だ。現場をまたいだ横断的な予実管理が実現し、ペーパレスかつ集計作業の精緻化により現場のオートメーション化を強力に支援する。
SiteOrchestrationは、Trimble Connectを基盤としているため、Trimble製の測量機やIoT機器を搭載したICT建機とシームレスにつながる。現場で取得した点群データや出来形計測データ、3次元設計データを共通データ環境上で一元管理できる。Webブラウザ上の3Dビューでは、設計データを編集して施工用データを作成可能で、XML形式で出力すれば電子納品成果物として提出できる。
他にも3Dビューでは、ICT建機から施工履歴データを読み込むと、ドローンなどで取得した現況測量のデータと合わせて施工進捗モデルを自動生成し、3Dで最新の切り盛り状況が分かる。さらに、点群データの地表面だけの抽出などの分類、指定した間隔での間引き、密度確認などの編集も行える。
出来形管理では、設計データと出来形計測データを比較し、出来形合否判定総括表を作成。帳票と同時に3Dヒートマップも作成可能で、Trimble SitevisionでAR表示すれば立会い検査にも役立つ。
SiteOrchestrationの契約プランは、施工履歴活用や進捗管理の要望に対しては「進捗確認プラン」、現場とのデータ共有を効率化したいニーズには機能を抑えた「データ同期プラン」を用意。10GB〜ITBのストレージ容量とICTデバイスのライセンスをそれぞれ選択可能だ。
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