船場が内装分野に特化したBIM教育サービスを社外提供:BIM
船場は、内装ディスプレイ業界のBIM人材育成を目的とした社外向け教育サービスの提供を開始した。社内で構築してきた内装BIM教育プログラムを外部にも展開することで、業界全体のBIM活用促進に寄与する。
船場は2026年4月24日、内装分野に特化した社外向けのBIM教育サービス「SEMBA BIM BUSINESS SCHOOL」を開講したと発表した。社内向けに構築した内装BIM教育プログラムを社外向けに展開することで、内装ディスプレイ業界のBIMの活用促進を支援する。
船場はこれまで「Autodesk Revit」や「Autodesk Forma」を中心としたBIM環境を整備し、同時に教育コンテンツの構築と運用を進めてきた。過去6年間で設計職社員の76%以上がBIM教育を受講。現在は大型商業施設やオフィス、クリニック、公共空間など多様な規模やジャンルの物件で年間200件のプロジェクトにBIMを標準活用している。
また、設計施工会社や建材メーカーをはじめとする内装ディスプレイ業界全体でも、設計・施工段階を通じた情報連携や業務効率化を目的にBIM活用が拡大しているが、一方で、業界特有のワークフローやプロジェクト特性により、実務でBIMを活用できる人材が不足している課題があった。
新たに開講したSEMBA BIM BUSINESS SCHOOLでは、店舗設計をテーマとした独自の教材を用い、Autodesk Revitの基本操作を体系的に学習できるカリキュラムを用意した。研修は対面で実施。講師に加え、船場でBIM導入や運用を担ってきたスペシャリストがサブ講師として参加し、受講者の個別課題にその場で対応するなど伴走型で学習を支援する。スキルの定着を目的としたオンラインの復習会も開催する。
さらに、スキル習得にとどまらず、研修後には参加者同士のネットワーキングの場も提供する。内装BIMの実践知の共有や参加者同士の継続的なつながりを促進することで、業界全体でのBIM活用を加速させる。
2025年に米Autodeskと締結したMOUに基づき実施
船場は2025年、米Autodeskとの間で共通データ環境(CDE)の構築や業務プロセス改革を目的とした戦略的提携に関する覚書(MOU)を締結した。MOUでは、全社CDEの構築による業務プロセスの変革、「Autodesk Construction Cloud(ACC)」活用拡大による協力パートナーとの連携強化、内装ディスプレイ業界でのBIM活用促進に向けた教育コンテンツの展開の3点を重点領域に定めている。
これまでの取り組みで蓄積した知見を社内だけでなく業界全体へと還元することが内装ディスプレイ業界のBIM活用促進につながるとの考えから、社外向けの内装BIM教育サービスの提供を決定した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
建設DX研究所と探る「建設DX最前線」(10):「図面を“読む”から、完成形を“見る”へ」BIM×ARが埋める、ベテランと若手の認知格差
建設DXの推進を目的に建設テック企業が中心となり、2023年1月に発足した任意団体「建設DX研究所」。本連載では、建設DX研究所のメンバー各社が取り組む、建設DXの事例や技術開発について詳しく解説していきます。今回は、xRや空間コンピューティング技術を活用したシステム開発を行うホロラボが、ベテランと若手の認知の格差を埋めるBIM×AR技術を紹介します。
BIM:BIMデータを4D VRに自動変換、Web上で施工手順を再現する「VR Snapi」 清水建設など
清水建設とAndecoは、BIMデータを4D VRに自動変換し、Web上で施工手順に沿ったモックアップVRを再生できる現場支援システム「VR Snapi」を共同開発した。
製品動向:フォトラクション、建設テック×AI×デザイン特化の開発パートナーサービス提供開始
フォトラクションは、建設テック×AI×デザインに特化した開発パートナーサービス「クリエイティブサービス」の提供を開始した。自社のデザインシステムと技術基盤を活用し、企画からデザイン、実装、運用までワンストップで支援する。
BUILT読者調査レポート:「建設業の人手不足は、なぜ解消しないのか?」BUILT独自レポート
BUILT×TechFactoryが2025年10月7日〜11月17日に実施した「建設業の人手不足に関する実態調査」の独自レポートを公開します。
xR:石神井川工事に採用、竹中土木も導入した「作る前に直す」リコーの設計検討VRサービス
建設業界でもVRやARなどのxRサービスが安全教育や内見、設計レビューなどで活用が進む中、リコージャパンはコスト増や工期延長に影響を与える「設計検討」にフォーカスしたVRサービスを提案する。BIM/CIMや点群をもとに生成したVR空間では、特許取得済みの独自インタフェースや音声入力、ツアー移動、VR酔い防止などの豊富な機能を備える。既に東急建設や竹中土木などが先行導入し、発注者含む関係者の情報共有や現場ライブ中継のVR監視などに活用した。
BIMによるデータ主導型のプロセス変革:新菱冷熱がRevitとACCで進める「次世代施工DX」 170人のDX推進体制を整備
建設業界が人手不足と生産性停滞という二重の壁に直面する中、新菱冷熱工業は「次世代施工DX」を業務変革の要に掲げ、施工プロセスの抜本的な再設計に踏み出した。その中心となるのが、従来の「現場集中型」から、RevitとBIMの共通データ環境となるACC(Autodesk Construction Cloud)を活用したデータ連携による「組織的施工型」への移行だ。
