単菅レールで走行する「運搬トモロボ」がNETIS登録 公共工事の加点対象に:ロボット
運搬ロボット「運搬トモロボ T-BOX」が国交省「NETIS」に登録されたため、今後は公共工事の工事成績評定で加点対象となる。運搬トモロボ T-BOXは単管レールによる超簡単運用で、人力では不可能な建設現場の搬送を自動化する。
建設現場の省力化や省人化を実現するロボットソリューションを提供する建ロボテックは2026年3月26日、自社製品である運搬ロボット「運搬トモロボ T-BOX(以下、T-BOX)」が、国土交通省の新技術情報提供システム「NETIS(ネティス)」に登録されたと発表した。
これまで30件を超える現場で導入され、人力では運搬困難な環境下でも圧倒的な成果を出してきたT-BOXが、公共工事でも現場DXを強力に推進することになる。
単管を敷くだけで走行、危険な重量運搬や長距離の往復を代行
T-BOXは、建設現場に普及している「単管パイプ」をレールとして走行する独自のシステムを採用している。従来の自律走行ロボットで課題となっていた複雑なプログラミングや事前の地図作成、センサー調整などの手間を一切排除した。
プログラム不要の動線設定で、単管を敷くだけで走行ルートが確定。現場の状況に合わせて即座に運搬ラインを構築できる。操作に専門知識は不要で、誰でも直感的に扱えるリモコン操作により、導入したその瞬間から現場の戦力として稼働する。人が運ぶには危険な重量物や足場の悪い箇所、長距離の往復作業など、人力では不可能だった環境下での運搬を代行する。
リリース以来、全国30件以上の現場で導入され、作業効率が従来比で3倍に達した事例もある。別のケースでは、人手不足で「完遂不可能」とされた厳しいスケジュールでも、T-BOXの安定した搬送能力が切り札となり、工期内での竣工が実現したという。
今回のNETIS登録で、T-BOXの採用が公共工事の工事成績評定で加点対象となる。建ロボテックは、信頼性の高い「国が認めた新技術」として、人手不足に悩む地方自治体やゼネコン各社へ、安全かつ高効率な搬送ソリューションを提案する。
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