高所作業車の挟まれ警報装置で無災害時間1.2万時間達成、安藤ハザマと西尾レントオール:安全衛生
安藤ハザマと西尾レントオールは、距離センサーを用いた非接触式の挟まれ警報装置「ひかりセーフティ」を共同開発した。2025年4月から安藤ハザマの複数建設現場で運用したところ、2026年1月までの挟まれ事故はゼロとなり、無災害時間は約1万2000時間に達した。
安藤ハザマと西尾レントオールは2026年2月26日、共同で開発した高所作業車向け挟まれ警報装置「ひかりセーフティ」を安藤ハザマの建設現場に導入したと発表した。
17現場300台に取り付けて、事故ゼロ実現
建設現場では、足場なしでの高所作業が可能な手段として高所作業車が広く用いられている。一方で、作業員が手すりや構造物に挟まれる事故が報告されていた。従来の接触式警報装置では、検知できない障害物があることや装置自体が作業の支障になるケースがあったことから、両社は非接触式の警報装置として開発した。
両社は2025年4〜12月にかけて、物流倉庫の新築工事や工場のリニューアル工事など17現場で採用し、約300台の高所作業車に装着した。その結果、2026年1月までの事故件数は0件で、無災害時間は約1万2000時間に達したという。
装置は、警報範囲内の頭上障害物を検知する距離センサーを用いた非接触式の警報装置だ。手すり上部を面状に検知するため、従来の接触式警報装置では検知できない範囲もカバーする。粉じんの多い環境や作業車の揺れによるノイズは、独自のフィルタリング処理と上昇判定機能により、誤反応を大幅に低減した。
装置自体は薄型かつ小型で、取り付け場所も操作盤付近のため、作業員の腰道具や墜落制止用器具と干渉しない。手すり上部に突出物がないため、長尺資材を扱う作業を妨げない。建具など高さの低い開口部を高所作業車が通過する際に、装置の盛り替え(移設や再設置など)が不要で、そのまま通行できるため、作業の省力化にもつながる。
発表によると、2026年3月には保有台数が550台を超える見込み。安藤ハザマの全現場への導入を進める他、他社へのレンタル展開も視野に入れる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
掘削からずり出しまでの無人化を支援する“遠隔操作移動式コンベヤ”を開発 安藤ハザマ
安藤ハザマとリョーキは、山岳トンネル工事向けの「遠隔操作移動式コンベヤ」を共同開発した。掘削の進捗に応じて建設機械の離隔の変化を補い、既存の技術と組み合わせることで、掘削からずり出しに至る工程を無人化する。
安藤ハザマ、開口部荷役時警報システムを開発 上下同時検知で発報
安藤ハザマは、3D LiDARセンサーを活用した「開口部荷役時警報システム」を開発した。3D LiDARや動体検知カメラで開口部上方/下方をそれぞれ監視し、同時に動きを検知した場合に限り警報を発報する。
積込み機能付き「AI-ロードヘッダ」を開発、掘削からずり出しまで無人化
安藤ハザマと三井三池製作所は、山岳トンネル工事の機械掘削工法向けに、ずり積込み機能を装備した「AI-ロードヘッダ」を共同開発した。掘削からずり出しまでの無人化を目指し、2025年度に実際の山岳トンネルで運用し、効果を確認する。
複数のLiDARを活用し、土留壁変状を面的に監視 安藤ハザマが新システム
安藤ハザマは、3D LiDARセンサーを活用し、土留壁を面的に連続監視する「土留壁変状監視システム」を開発した。
安藤ハザマ、IOWN活用で山岳トンネル坑内の高速大容量通信を検証
安藤ハザマは、山岳トンネル工事の現場で、IOWN技術を活用した坑内の大容量高速データ通信の実証実験を行う。
建設現場向けデジタルツインプラットフォームを開発、大規模造成工事で有効性を確認 安藤ハザマ
安藤ハザマとWorldLink&Companyは建設現場向けデジタルツインプラットフォームを開発した。現在施工中の大規模造成工事に導入し、施工管理業務での有効性を確認した。



