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複数のLiDARを活用し、土留壁変状を面的に監視 安藤ハザマが新システム
安藤ハザマは、3D LiDARセンサーを活用し、土留壁を面的に連続監視する「土留壁変状監視システム」を開発した。
安藤ハザマは2026年2月17日、3D LiDARセンサーを用いた「土留壁変状監視システム」を開発したと発表した。複数の3D LiDARにより土留壁を連続的かつ面的に点群計測し、事前に設定した値を超える変状が発生した場合に警報を発報することで、土留壁変状監視に要する手間を削減し、施工管理の効率化を図る。
土留壁の変状は従来、変位計や切梁反力などのセンサーや巡視により監視している。しかしリアルタイムで監視できるセンサーは点的な検知に限られ、面的な確認ができる巡視は1日に数度程度にとどまる。崩壊や大きな変状を防ぐにはセンサーの増設や巡視頻度の増加などが求められる。
新システムは複数の3D LiDARを併用することで、仮設物による死角を相互に補完し、土留壁全面を24時間連続的かつ非接触で監視する。変状監視の初期値を点群で設定するため、3Dモデルや座標の事前準備が不要になる。また、LiDARの変状検出精度向上に向けては、法政大学との共同研究成果を応用している。
安藤ハザマは、土留壁内側に既設構造物の杭などがある自社施工現場に新システムを導入した。作業員の動きによる誤検知を抑制しつつ、土留壁全面を24時間体制で監視している。今後、新システムの機能向上を図っていく。
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