ワンタッチで分散朝礼×KY活動の電子化 「Buildee」起点の新サービス披露:第10回 JAPAN BUILD TOKYO(2/2 ページ)
建設現場の情報共有は、移動や紙の管理がボトルネックになりやすい。そうした現場コミュニケーションの課題に対し、リバスタは、オンライン会議ツールの不便さを解消したデバイスが連動して自動で配信を立ち上げる「リモボード」と、紙KYの記録や共有、保管を一連でデジタル化する「Buildee電子KY」を提供している。
KYをスマホで記録、アラートで安全を底上げ
建設業は、全産業の中でも死亡災害が多い業種だ。国は労働災害の防止に関し、重要な事項を定めた「第14次労働災害防止計画」の中で、建設業の死亡者数を2027年までに2022年比で一定程度減らす目標を掲げており、現場には徹底した安全管理が求められている。その一つが、日々の危険予知(KY)活動だ。
一方で、現状のKY活動は、記録を紙帳票に依存している現場が多いという課題があった。帳票は、ときには1現場で数万枚規模になることもあり、回覧時の紛失や汚損リスクに加え、印刷、掲示、保管の手間、保管場所の確保などが日常業務の負担になっている。現場では法令上の義務とは別に、指摘対応や説明のために「すぐに掲示できる状態」で残しておきたいというニーズも根強いという。
Buildee 電子KYは、KY活動の記録から情報共有、保管までを一連でデジタル化し、こうした負担の軽減を狙う。
運用の起点となるのは、Buildeeの「調整会議」に登録した作業予定だ。予定をもとにKYを実施し、スマートフォンで参加者と活動内容を記録すると、その内容が元請側のPCに表示され、実施状況を確認できる。
作業内容ごとに「発生可能性」と「重大性(重要度)」を段階評価で入力し、その組み合わせから算出される評価値が一定の基準を超えた場合には、アラートも出す。担当者は「アラートを出すことで、現場での安全意識を高められる」と期待する。入力データはクラウドに保管されるため、後から振り返り、傾向把握や管理にも活用しやすい。
また、現場作業者の情報は、Buildeeの入退場管理に登録したデータと連携するため、現場入場者の登録を簡便化しつつ、記録の真正性も担保しやすい。当日の入場者を写真で記録し、「作業員のエビデンスとして残すことも可能だ」と担当者。
帳票の確認項目やリスク評価などは各社の運用に合わせてカスタマイズ可能で、従来の紙運用と同様にPDFでの出力にも対応する。
担当者によれば、本サービスはベータ版として試行協力を得ながら検証を進めており、現時点でも「使いたい」という声が出ているという。正式リリースは2026年4月を予定する。
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