AI×IoTのBizStackアプリ初弾は水中ポンプ監視、シリコンバレー発MODE:第10回 JAPAN BUILD TOKYO(3/3 ページ)
「異常が出た箇所のカメラを見せて」と指示すると、該当時間帯の映像を呼び出し、現地へ向かうべきか判断できる。MODEとセーフィーの共同開発「水中ポンプ死活監視APP」は、電流値とカメラ映像、生成AIを組み合わせ、監視→通知→映像確認→判断を一つの導線に束ねた。システムを支えるのは、現場データのサイロ化を解く統合基盤「BizStack」だ。
生成AIは現場データの「見守り役」から「相談役」へ
2022年11月末にChatGPTが公開されると、生成AIは一気に社会へ浸透した。2023年以降、文書要約やナレッジ検索などの業務で生成AIの導入が進んでいる。MODEも当初、生成AIを「現場データの見守り役」として現場運用に組み込むアプローチを打ち出していた。
具体的には、BizStackに集約された各種計測値に対し、「この数値になったら教えて」といったアラート条件を設定し、生成AIが通知する「BizStack Assistant(ビズスタック アシスタント)」を2024年にリリースした。通知のやりとりはMicrosoft TeamsやSlack、directといったコミュニケーションツール上で行われ、生成AIが1人のメンバーとして参加し、対話を通じて情報を返す。アラートの見落としを減らし、「どこで何が起きているか」にいち早く気付ける監視体制を敷ける。
MODEは、いまこの「見守り役」から一歩進んだ「相談役」としての機能拡張を進めている。担当者によれば、現場からは見守るだけでなく「状況を見てすべきことを教えてほしい」という要望が多く寄せられているからだ。
例えば監視対象にエラーが発生したとき、生成AIが「どう対応すべきか」を提示する。加えて「同じような環境の別地点はどうなっているか」といった横展開の確認も、対話を通じて素早く行う。人が担ってきた監視や照会、判断のうち、機械化できる部分をAIに任せ、最後に残る判断へ人の関与を集中させる。
他にも天気情報と連携し、予報を踏まえて「明日の予定はこう変更した方がよいかもしれない」といった示唆を返すことで、現場の段取り調整を支援する取り組みなどを進めている。
特化型APPを入口にBizStackの世界へ
BizStackの価値は、現場に散在するデータを統合して運用する点にある。その観点では、先に紹介した水中ポンプ死活監視APPは「水中ポンプが稼働しているか/していないか」を扱う特化型のサービスといえる。
ただ、MODEは、水中ポンプ死活監視APPをBizStack導入の入口と位置付けている。担当者は補足説明で、「単体で導入でき、コストも抑えやすく、機器のレンタル提供もある。電流値とカメラ映像といった複数データの掛け合わせだけでなく、生成AIの体験もできる。まずは水中ポンプ死活監視APPで、データ×カメラの有効性や生成AIの現場での使い方を体験してもらい、その先にBizStackのより広い活用へつなげたい」と期待を込める。
現場ごとに異なるセンサーやカメラのデータをリアルタイムで束ね、必要な情報を同じ導線で扱えるようにするBizStack。監視や判断を起点に、現場運用全体の効率化を次の段階へ押し上げようとしている。
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