360度カメラとクラウドを自動連携、リコーがスマホ不要の新パッケージ提供:現場管理
リコーは、360度カメラ「RICOH THETA」とクラウドの自動連携により、スマートフォンやアプリを使わずに現場の360度画像をクラウドに自動アップロードできる「RICOH360 ビジネスパッケージ タイプ S」の提供を開始した。
リコーは2025年10月23日、スマートフォンやアプリを使わずに現場の360度画像をクラウドへ自動アップロードできる「RICOH360 ビジネスパッケージ タイプ S」の提供を開始した。360度カメラ「RICOH THETA」とクラウドの自動連携により、住宅/建設など複数現場を並行して管理する業務の効率化を支援する。
RICOH360は現場空間全体をデジタル上に再現し、遠隔からでも空間全体を同じ視点で確認、共有できるサービス。タイプ Sでは撮影から共有までの操作を簡素化し、作業者のITスキルに依存せず、直感的に運用できるシンプルな設計とした。
ユーザーは、カメラの画面上で現場ごとのアルバムを選んで撮影を実施。複数現場の巡回後に帰社し、カメラを充電すると、撮影データが無線LAN経由でクラウドに自動アップロードされる。画像は現場単位で整理され、Webで閲覧できる。現場名の設定も遠隔から行える。シンプルな操作設計に加え、導入から定着までリコーが伴走型で支援することで、現場での運用定着を後押しする。
サービスは、現場業務の実態に応じて提案/構築する運用モデルにより、確認や撮影漏れ防止による現場再訪問の削減、情報共有の効率化、関係者間の認識共有による手戻りの削減、ベテラン社員の現場同行負担の軽減などの効果が見込めるという。
RICOH360 ビジネスパッケージ タイプ Sは、360度カメラとアクセサリーのレンタル(物損補償付き)、クラウドアプリケーション、サポートを一体化した提供形態。建設/住宅分野に加え、設備管理や製造、物流といった複数拠点を持つ業種への展開も見据えている。
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