ザクティの遠隔支援システム、スマホ単体で利用可能に:現場管理
ザクティの遠隔支援システム「Xacti LIVE」が、スマートフォン内蔵カメラに対応した。専用のウェアラブルカメラが必要なくなり、初期費用を抑え、より手軽な導入と柔軟な運用を実現する。
ザクティは2025年9月3日、現場映像で遠隔支援するサービス「Xacti LIVE(ザクティ ライブ)」の機能を拡張し、新たにスマートフォン内蔵カメラに対応したと発表した。専用ウェアラブルカメラがなくても、手持ちのスマートフォンだけで遠隔支援や現場映像の共有・管理が可能になる。
ウェアラブルカメラ不要、スマホひとつで遠隔支援
Xacti LIVEは、映像を管理するプラットフォームとなるXBPを介し、現場映像をオフィスなどの遠隔地にリアルタイムで共有し、指示や確認を行うことで業務を効率化するサービス。これまではザクティ製の専用ウェアラブルカメラと組み合わせて利用する必要があった。
今回のサービス拡張で、利用者は手持ちのスマートフォンに専用アプリをインストールするだけで、リモートでサポートを受けたり、撮影した映像をサーバに共有したりできるようになった。専用機材の購入が不要となり、イニシャルコストの低減にもつながる。
また、ウェアラブルカメラを持たない協力会社のスタッフとも、スマホを通じて手軽に映像を共有し、現場確認を行える。両手を使う作業ではハンズフリーのウェアラブルカメラ、緊急時や簡単な確認ではスマートフォンと、現場の状況に応じて柔軟な使い分けも可能になる。
新サービスは、トラブル発生時など、緊急で遠隔支援が必要になった際のスポット的な利用にも適する。本格導入を検討している企業が、まずはスマートフォンで手軽に効果を試すといった使い方も想定される。
ザクティは、今回のスマートフォン対応によって利用のハードルを下げ、より多くの現場で人手不足や技術継承といった課題の解決を加速させたい考えだ。
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