安藤ハザマ、全支店で建設技能者向けポイント導入 試験導入でCCUSタッチ率向上:現場管理
安藤ハザマは、リバスタが提供する建設技能者向けポイントサービス「ビルダーズポイント」を全支店に導入した。2024年7月から実施した試験導入では、CCUS登録技能者が入場した際に自動でポイントを付与する運用を行った現場で、3カ月でタッチ率が18.5%上昇する効果が確認された。
安藤ハザマは2025年8月19日、リバスタが提供する建設技能者向けポイントサービス「ビルダーズポイント」を全支店に導入したと発表した。これまで複数の現場で試験導入しており、技能者のモチベーション向上や現場の一体感醸成、CCUS(建設キャリアアップシステム)カードタッチ率上昇などの効果を確認したことから、全国展開に踏み切る。
ビルダーズポイントは、元請会社が独自のポイントプログラムを構築できる仕組みで、安全講習会やヒヤリハット報告、現場入場の記録といった場面に応じて技能者にポイントを付与できる。技能者は受け取ったポイントを「PayPayマネーライト」に交換し、提携サービスや加盟店で使用できる。
安藤ハザマは中期経営計画の重点施策の1つに、協力会社に対する「担い手確保に向けた施策の推進」を掲げ、数値指標として「CCUSカードタッチ率70%以上」を設定している。これを踏まえ、2024年7月から東北、関東、関西エリアの10現場でビルダーズポイントを試験導入した。数百名の技能者を対象に有効性を検証したところ、一定の成果が得られたという。
安藤ハザマでは技能者の入退場管理に、主にリバスタのAI顔認証入退場管理機器「BANKEN FACE」導入しており、入退場履歴は「Buildee 入退場管理」を通じてCCUSに登録される。試験導入した現場の1つでは、CCUS登録技能者が入場した際に自動でポイントを付与する運用を行った結果、3カ月でタッチ率が18.5%上昇する効果が確認された。
現場社員からは「安全大会などの際に感謝の気持ちをポイントで表現でき、現場が活気付いた」といった声が上がった。また、技能者からも「努力が報われる実感がある」「コミュニケーション量が増え、現場の一体感が増した」といった反応があったという。
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