建設業で働く若手の本音「7割が入社してよかった」「AIに代替されない仕事の安心感」:調査レポート(2/2 ページ)
ワールドコーポレーションは、「建設業で働く若手の本音」を調査した。その結果、入社前は建設業界に対して3Kのイメージが抱いていたが、働いてみると、7割以上が「入社して良かった」と回答。その理由は、仕事の中で知的好奇心や達成感を感じたと答える声が多かった。
知識や技術の習得に加え、コミュニケーション能力の向上も
「建設業で働く中で成長を実感しているか」では、約8割が「成長できた」(75.5%)の結果となった。
具体的な場面としては、「新しい知識や技術を身につけたとき」(28.7%)や「最初はできなかった作業を一人でできるようになったとき」(26.2%)が上位。その他、「相手に合わせて言い方を変える意識がついたとき」(19.5%)、「自分の考えを簡潔に説明できるようになったとき」(18.7%)といったコミュニケーション能力の向上も多く挙がった。
建設業が“黙々と働く”だけでなく、“人と協働する”場なことが、若手のスキル向上に寄与していることが分かる。
職場に求める育成環境やサポート体制では、「分からないことをすぐに先輩や上司に聞ける環境」(32.8%)が最多。その他には、「悩み事を相談できるフォロー体制」(25.2%)、「スキルアップにつながる研修プログラム」(21.3%)など、知識や技術の習得に限らず、心理的な安全性や成長機会への期待が強いことが明らかになった。
ワールドコーポレーションは、こうした若手の声にいち早く対応し、技術者一人ひとりを多方面から支援する体制を整えている。業務上の不安やスキルに関する悩みを気軽に相談できる環境に加え、独自の育成プログラム「ゼロプロ成長サイクル」などで、未経験入社の社員でも、段階的に“現場で活躍するプロ人材”へと成長できる仕組みを確立しているという。
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