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仕分けAIを「蔵衛門」に搭載、約1500種類の仕分けパターンに対応:現場管理
ルクレは12億枚超の工事写真を学習し、1500種類の分類に対応する「仕分けAI」を蔵衛門の台帳ビュー機能へ実装した。
ルクレは2025年7月14日、建設DXプラットフォーム「蔵衛門」に、工事写真を自動で仕分けるAI技術「仕分けAI」を搭載したと発表した。
仕分けAIは、ルクレが1999年のサービス開始から蓄積してきた12億枚を超える工事写真を解析し、約1500種類の仕分けパターンを認識。撮影された写真に対し、工種や場所などに応じた最適な仕分け方法を自動で適用し、写真整理と台帳作成を省力化する。
ルクレは仕分けAIを蔵衛門の「台帳ビュー」機能に実装。工事関係者間にクラウドで共有することで、現場外からもリアルタイムで閲覧可能だ。
建設現場では、小規模工事でも数百枚、大規模では数万枚単位の工事写真が撮影される。これらの写真は発注者に提出するため、工種や施工場所ごとに細分化して台帳へ整理する必要がある。しかし、人手不足や人件費の高騰を背景に、写真整理業務の省人化や省力化が求められていた。
仕分けAI導入により、電子小黒板の有無に関係なく仕分け作業と台帳作成が自動化でき、現場経験に左右されない業務遂行が可能となる。さらに、ユーザーの仕分け傾向を学習し、パーソナライズされた分類にも対応することで、作業時間をさらに短縮する。
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