ニュース
重機後方警戒AIを開発、人に加え車/重機/カラーコーンを検知 アーキット:現場管理
アーキットと萩原建設工業は、従来は人のみを検知対象としていたAIバックカメラを多機能化し、車両や重機、カラーコーンを判定できる「重機の後方警戒AI(仮称)」を共同開発した。
アーキットと萩原建設工業は2025年7月10日、建設現場の安全管理強化を目的に、「人・車・重機・カラーコーン判定AI」を搭載した「重機の後方警戒AI(仮称)」を共同開発したと発表した。従来は人のみを検知対象としていたAIバックカメラを多機能化し、重機同士の接触事故を防止することで建設現場の安全性を高める。
新システムは、重機に搭載した180度カメラの映像をAIが解析し、人以外にも現場で扱われる車両/重機、カラーコーンを検知。運転手や作業員に警報を発出して現場での接触事故削減を目指す。
従来の現場の接近検知システムは重機にセンサーを取り付け、ICタグなどを持った作業員がセンサー範囲に入った際に警告を行うシステムや、バックカメラ映像から人を検知するシステムが主流だった。これらの方法では、接近する車両や他の重機を検知できずに接触事故が発生する可能性があった。
両社はこれまでも「AIダンプキーパー」をはじめAIやICTを活用したシステムの開発を手掛けてきた。新システムは萩原建設工業の建設会社としての知見をもとに、アーキットがAI開発実施。システムの普及により、建設現場での接触事故削減を目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
FM:ロボットが昼夜問わず公道を巡回警備、赤坂インターシティAIRで導入
赤坂インターシティマネジメントは、自社が管理運営する東京都港区の「赤坂インターシティAIR」で、遠隔操作型小型車による夜間を含めた公道巡回警備を開始した。製品動向:ゲートウェイ一体型Wi-Fi機器+AIアシスタントで現場管理支援、西松建設
西松建設は建設現場の通信環境構築とデータ管理の効率化を目的とした新システム「PicoNect」を開発した。“土木×AI”で起きる建設現場のパラダイムシフト(33):AIが“快/不快”の感情で景観を評価 インフラ整備前の社会調査にAIを活用【土木×AI第33回】
連載第33回は、道路の交通量調査など、インフラ整備前によく実施されている社会調査に、LLMや深層学習などを活用した土木学会の論文を解説します。安全衛生:健康見守りAIが改正労働安全衛生規則に対応
アドダイスは、健康見守りAIソリューション「ResQ AI」が、2025年6月1日に施行された改正労働安全衛生規則の対応について発表した。i-Construction 2.0:施行中のトンネル工事現場で自動運転ショベルを2カ月間運用、実用性を確認 安藤ハザマとコベルコ建機
安藤ハザマとコベルコ建機は、自動運転ショベルの実用化に向けて、施工中の工事現場で2カ月間の長期運用を実施した。i-Construction 2.0:アクティオが「建機遠隔化」をレンタル開始する狙い 鹿児島〜東京間をStarlinkで操縦成功
アクティオは、小型建機を遠隔操作する独自システムを開発した。実証実験では、衛星通信のStarlinkと各種カメラも含むジザイエの映像伝送技術で、鹿児島姶良工場と東京本社の約956キロをつないだ。能登半島地震などの突発的な復旧工事で短期レンタルの需要増に伴い、既に能登や福島で問い合わせがあり、狭小空間の工事向けにも建機遠隔化システム一式のレンタルや特注対応で提案する。