ゲートウェイ一体型Wi-Fi機器+AIアシスタントで現場管理支援、西松建設:製品動向
西松建設は建設現場の通信環境構築とデータ管理の効率化を目的とした新システム「PicoNect」を開発した。
西松建設は2025年6月20日、建設現場の通信環境構築とデータ管理の効率化を目的とした新システム「PicoNect」を、PicoCELAの協力を得て開発したと発表した。ゲートウェイ一体型Wi-Fi機器とAIアシスタントを組み合わせ、現場管理の高度化とスマート化を支援する。
PicoNectは、PicoCELAが提供する無線通信技術「PicoCELA Backhaul Engine」を活用し、通信状態が悪いトンネルや高層ビル、ダム建設現場などでも安定した通信ネットワークを構築できる。Wi-Fiアクセスポイント間のLAN配線が不要で、動的ツリー経路制御方式により最大10ホップの無線多段中継が可能。また、Wi-Fiアクセスポイントとゲートウェイ機能を一体化し、シンプルかつ効率的に通信環境が構築できる。本体の防水/防じん性能はIP65、動作温度はマイナス20度〜50度、電源はACアダプターに加えてPoE(IEEE 802.3at)に対応する。
各種センサーや計測機器などで取得したデータは、専用のデータ管理サイト「PicoNect-Cloud」にリアルタイムに集約し、現場データの一元管理と即時分析を実現する。さらにAIアシスタントが集約した現場データを解析し、異常を検知した際にはチャットや音声によるアラートで担当者に通知し、現場の管理業務を支援する。
西松建設は、PicoNectを自社施工現場へ順次導入し、安定した通信環境と通信設備の効率化を図る。また、社外への展開も積極的に推進する方針を示した。
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