騒音を除去し、必要な音声だけを届けるコミュニケーション端末「BONX Stick」を発売:製品動向
NTTソノリティとBONXは、NTTの特許技術「Magic Focus Voice」を搭載し、周囲の騒音を除去して、相手に発話者の声をクリアに届けるコミュニケーションデバイス「BONX Stick」を発売した。作業中の建設現場でも快適な通話が可能になる。
NTTソノリティとBONXは2025年2月12日、騒音をカットして必要な音声だけを届ける技術を活用したコミュニケーションデバイス「BONX Stick(ボンクススティック)」を発売した。NTTの特許技術「Magic Focus Voice」を搭載し、周囲の騒音を除去して相手に発話者の声をクリアに届けられる。作業中の建設現場などでも快適な通話が可能になるという。
BONX Stickは、Bluetoothでスマートフォンと接続するマイク型デバイス。マイクモードは3種類あり、利用シーン応じてアプリで切り替えて使用する。
本体を口元に近づけて使う「口元モード」は最も集音性能が高く、騒がしい環境でも話者の音声を正確に捉える。「胸元モード」は本体を襟などに装着し、指向性マイクにより周囲の雑音を抑制しながらハンズフリーでの通話を実現。「広域集音モード」では指向性を広げ、周囲の音も広く集音する。例えば、工事現場のサイレンの音など環境音も含めて録音、分析することで、安全対策に活用することなども想定している。
また、ユーザーが任意の機能を割り当てられる多機能ボタン「BONX Trigger」を装備。電話の応答や、チームメンバーへの簡単なリアクションの送信などに使用できる。また、AIプラットフォームとの連動についても実証実験中だ。ボタンを押してAIアシスタントを起動し、現場から記録システムに音声で入力を行うことなどが可能になるという。
本体のサイズは約60(縦)×約26(横)×約25(厚み)ミリ、重さは約29グラム。板状のデバイスをクリップで装着する形を採用し、耳への負担を抑制しながら内蔵バッテリーを大型化した。別売りの専用イヤフォンを使用した場合は最大17時間、他社製のイヤフォンでも最大15時間の連続使用が可能だ。
また、本体とイヤフォンを分離する設計を採用している。複数人での共用時には本体を台数を最小限に抑えつつ、個人用イヤフォンを別途用意することで、導入コストの低減と衛生面の配慮を両立させた。
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