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定員5人の「空飛ぶクルマ」を大阪・関西万博に展示、2026年に実証運航を目指す米国製“Midnight”ドローン

住友商事とJALの合弁会社のSoracleは、「大阪・関西万博」で米国製の空飛ぶクルマ大型モデルを展示する。実機サイズのモデル機を間近に見られるだけでなく、客席に座って実用化間近の“未来の乗り心地”を体感できる。

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 Soracle(ソラクル)は、「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」で、米Archer Aviation(アーチャー アビエーション)製の空飛ぶクルマ「Midnight」実機サイズのモデル機をモビリティエクスペリエンス内のEXPO Vertiport(会場内ポート)に展示すると発表した。

 会期中の2025年7月5〜15日には、客席に座って“未来の乗り心地”を体感できる特別イベント「Future Sky Experience(フューチャー スカイ エクスペリエンス)」を開催する。

Archer Aviationが開発中のMidnight
Archer Aviationが開発中のMidnight 出典:Soracle、Archer Aviationプレスリリース

 Soracleは、住友商事と日本航空が2024年6月、空飛ぶクルマ(eVTOL)の社会実装を目指して共同設立した企業。eVTOLは、既存の航空機と比較し、電動のため駆動時の温室効果ガス排出量が格段に少ない、次世代エアモビリティー。滑走路が不要で離着陸時の騒音も小さく、機体の部品点数が少なく、設定した飛行ルートに沿って自動で飛ぶ自律飛行を視野に入れた開発が進められている。日本初の空飛ぶクルマ商用運航を見据え、2026年には大阪・関西エリアで、Midnightによる有人二地点間の実証運航を計画している。

Midnightのイメージ
Midnightのイメージ 出典:Soracle、Archer Aviationプレスリリース

 Archer Aviationが開発を進めるMidnightは、定員5人(旅客4人+パイロット1人)で、固定翼ベクタードスラスト型eVTOL機。米国で試験飛行の実績を重ね、FAA(連邦航空局)をはじめ、その他各国の航空当局からの型式証明取得、2026年以降にはUAE(アラブ首長国連邦)などでの商用運航の実現を目指している。

 最高速度は時速240キロ、航続距離は160キロ、最大積載量は454キロ。機体寸法は15(幅/翼長)×4(高さ)×10(奥行き)メートル。

 Soracleは2024年9月、大阪・関西万博「スマートモビリティー万博 空飛ぶクルマ」協賛契約を締結し、JALから空飛ぶクルマの運航事業を承継して、当初はデモンストレーション運航を目指してきたが、Archer Aviationとのタイミングが合致せず、モデル機体の展示に切り替えたという。

 万博会場では開発中のMidnightを間近に体感し、新しい空の移動手段としてeVTOLの可能性を感じられる機会となる。他にも、パネルや映像を通して、空飛ぶクルマの概要や将来の運航イメージを紹介する。

オリックスが運営するEXPO Vertiportに展示
オリックスが運営するEXPO Vertiportに展示 出典:Soracle、オリックスプレスリリース

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