ニュース
慶大病院でサービスロボットの本格運用開始、川崎重工の「FORRO」導入:FM
慶應義塾大学病院は、医療従事者の負担軽減と業務効率化を目的に、川崎重工業の屋内配送用サービスロボットによる院内自動配送サービスの本格運用を開始した。
川崎重工業と慶應義塾大学病院は2025年6月4日、川崎重工業の屋内配送用サービスロボット「FORRO(フォーロ)」による病院内での自動配送サービスを4月から本格運用していると発表した。医療従事者の負担軽減と業務効率化を目的に、FORRO2台が24時間体制で医薬品や検体、採血管などの院内配送業務を担っている。
慶應義塾大学病院は2025年2月、東京都の「西新宿先端サービス実装・産官学コンソーシアム」の支援を受けてFORROのサービス検証を開始した。従来は医療従事者が行っていた医薬品や検体などの院内配送業務を2台のFORROに24時間体制で代行させ、約2カ月にわたって検証を行った。
検証の結果、2棟にまたがる院内の広域エリア内(最大200メートル程度)において、製造メーカーの異なる複数のエレベーターやセキュリティドアと連動しながら、自律走行による配送が可能であることを確認した。慶應義塾大学病院では、FORRO導入による業務効率化の有用性を評価し、本格運用開始を決めた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
産業動向:国交省が「3D地図整備システム」試行運用 点群データ活用、ロボットの移動支援
国土交通省は、複数の3D点群データを統合処理できる「3D地図整備システム」のプロトタイプを構築し、試行運用を開始した。人やロボットの移動支援サービスにおいて、歩行空間の3D点群データの活用が可能になる。次世代のスマートビル:スマートビルの実験場が大公大の中百舌鳥キャンパスに誕生! 産学で「ビルOS」開発に注力
大阪公立大学が大阪府堺市中区の「中百舌鳥キャンパス」で建設を進めていたスマートビルの実験棟が2025年4月に供用を開始した。学生や研究者、民間企業などが、産学で次世代スマートビルの社会実装を目指す実験場となる。そのコア技術となるのが、建物内の温度、湿度、CO2濃度などの多様なデータと連動して、建物設備を省エネ制御するビルのOperating Systemとなる「ビルOS」だ。FM:建物管理のDXソリューションが体験できるショールーム、大和ライフネクストが開設
大和ライフネクストは、案内や清掃用のロボット、クラウド型カメラなど、建物管理に関するDXソリューションが体験できるショールームを開設した。ロボット:到達範囲の広い通信規格「Wi-SUN FAN」活用、ロボット遠隔誘導の実証実験に成功
鹿島建設、SolidSurface、日新システムズは、羽田イノベーションシティで到達範囲の広い電波規格「Wi-SUN FAN」を活用したロボット遠隔誘導の実証実験を行い、電波の途切れにより生じるロボットのコントロール不能時間を短縮することに成功した。デジタルツイン:東京ミッドタウン八重洲でローカル5Gを活用したデジタルツインの実証開始、施設運営のDX推進
三井不動産とNTT東日本は、東京ミッドタウン八重洲で、ローカル5Gを活用した大規模複合施設向けデジタルツインの実証実験を開始した。ロジスティクス:南埼玉で大和ハウスが延べ5.8万m2物流施設に着工 イオンネクストの「Green Beans」専用に
大和ハウス工業は埼玉県南埼玉郡宮代町で、コールドチェーン(低温物流)を支える3温度帯(常温、冷蔵、冷凍)の設備を有する物流施設「DPL久喜宮代II」を開発する。2027年度の施設稼働後は、イオンネクストのネットスーパー「Green Beans」の専用施設となるコトが決定している。