渋谷の宮益坂下交差点で1.4haの大規模再開発 2431億円で180mオフィスビルなど2027年度着工:プロジェクト
東京都渋谷区の宮益坂で、新たな再開発プロジェクトが始まる。総事業費2431億円を投じ、超高層33階建てのオフィスビルや7階建ての商業施設などを新設。2027年度にも工事着手し、2031年度の完成を見込む。
東京都は2025年4月28日、「渋谷」駅東口の宮益坂地区再開発で組合設立を認可した。東京都渋谷区渋谷一丁目〜二丁目に渋谷ヒカリエのデッキと直結する2棟のビルを建設する。2027年度に着工、2031年度の完成を見込む。
33階建て延べ19万m2オフィスビルを新設
計画地は、渋谷駅に近接する大山街道(宮益坂)と明治通りが交差する宮益坂下交差点の東側のエリアで、面積は約1.4ヘクタール。A〜Cの3つの街区に分割し、B街区のみが渋谷ヒカリエに隣接する敷地となる。宮益坂を挟んだA街区とC街区は、上空通路と地下広場で接続する。
建物の概要は、A街区が地下3階/地上33階(塔屋2階)建て、延べ床面積約19万2057平方メートル。各階の構成は上層部に宿泊滞在施設、オフィス、低層部にホールや産業育成支援施設、地下に店舗や駐車場を配置。渋谷エリアに不足する大規模のホールと国際水準の宿泊滞在施設、官民連携の産業育成支援施設を補い、国際ビジネス交流都市の発展に貢献する。
B街区は地下2階/地上7階建て、延べ約8490平方メートルで、店舗が入る。C街区は2階建て、延べ約754平方メートルの1570年に創建した御嶽神社が位置する。
新設するビルは、建物の省エネルギー化やエネルギー利用の効率化などによる環境負荷低減に加え、災害時の帰宅困難者受入施設、防災備蓄倉庫などの整備で、防災対応力の強化も図る。
周辺の動線計画では階段、エスカレーター、エレベーターなどの縦軸の移動空間や上空通路、地下広場の整備で立体的な歩行者ネットワークを形成するとともに、大山街道に沿った多様な広場も配置する。
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