ニュース
名鉄名古屋駅が5300億円で延べ52万m2駅ビルに再生 鉄道4線化など2040年代前半に竣工:プロジェクト(2/2 ページ)
名古屋鉄道が5300億円の投資額で計画している「名古屋」駅エリアの再開発計画が、本格始動した。延べ52万平方メートルの2棟から成る駅ビルを建設するとともに、空港行き用のホーム新設など線路4線化にも着手する。2026年2月から名鉄百貨店や名鉄グランドホテルが閉店し、2026年度中に解体工事に着手。2033年度にオフィスやホテルなどが開業し、全体完成は2040年代前半となる見通し。
低層部で接続した複合駅ビル2棟を建設
鉄道施設の整備では、4線化で空港など行き先別にホームを分ける。他にも市が整備する広場空間「ターミナルスクエア」での交通機関とのスムーズな乗り換え、複数の旅客動線のバリアフリー化、名駅南地区に接続する笹島交差点付近への新改札口の設置など、鉄道ネットワークの機能を強化し、公共交通の分担率を向上させる。線路工事は2033年度までの1期で2線化、2040年代前半までの2期で4線化の2段階で進める。
名鉄は再開発計画について、リニア中央新幹線の開業を見込み名古屋市が進めるスーパーターミナル化とともに、千載一遇の機会と捉え、沿線や地域に国内外から人を呼び込み名古屋の魅力を高めるグループ成長の起爆剤と位置付けている。そのため、名鉄名古屋駅ビルとJRや近鉄の駅との接続を見直し、都心回遊性を上げ、周辺の名駅南地区や旧国鉄笹島貨物駅跡地の再開発エリア「ささしまライブ24」、栄などとの連携で、エリア全体の賑(にぎ)わいを創出し、人中心でウォーカブルな街づくりを目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
プロジェクト:船橋市のJR社宅跡地4.5万m2の再開発が始動 高さ緩和などで1000戸超の住宅を整備
JR東日本と東急不動産HDが、船橋市市場一丁目のJR社宅跡地で計画している街づくりが本格始動する。構想では敷地面積約4万5400平方メートルに、総戸数1000戸超の住宅や商業施設などを整備する。着工は2025年8月、完成は2028年12月の予定。大手ゼネコンの建設DX戦略:デロイトが分析、なぜ大和ハウス工業が“建設DX”の先頭にいるのか? 守りから攻めのDXへ
大手の建設業各社は、設計段階のBIM活用を皮切りに、建設生産プロセス全体でデジタル変革を目指しているが、一品受注生産などが理由となって柔軟に対応できている企業は多くはない。そうした中でDXの波にいち早く乗った大和ハウス工業は、“守りと攻め”のDX戦略を展開し、設計、製造、施工、維持管理をデータドリブンで連携するなど、他社に先駆け、デジタル変革が実現しつつある。2025年事業戦略:データセンター事業で売上2〜3割増、業界の人手不足にも対応 ジョンソンコントロールズ
ジョンソンコントロールズは2025年の事業戦略について、建設ラッシュが続くデータセンターや、地方の大型製造施設などの高成長市場へ引き続き注力すると明らかにした。2024年の振り返りと2025年の事業戦略について、代表取締役社長 吉田浩氏が語った。プロジェクト:半導体集積地の熊本県菊陽町で、70haの大型都市開発 三菱商事と三井不がパートナーに選定
熊本県菊陽町が公募した70haに及ぶ「原水」駅周辺の土地区画整理事業で、三菱商事と三井不動産を大法企業とする2つのコンソーシアムが、街の将来ビジョンの検討パートナーに選ばれた。TSMCなどの半導体企業が進出する人口増加や経済発展に対応する街の将来像を提案する。プロジェクト:38階建てオフィスビル「虎ノ門アルセアタワー」竣工、URが虎ノ門で2.3haの再開発
虎の門病院や国立印刷局、共同通信会館を含む虎ノ門二丁目の再開発でオフィスビル「虎ノ門アルセアタワー」が大成建設の施工で竣工した。地上38階建て延べ18.6万平方メートルで、5〜38階にエリア最大級となるオフィス、1〜3階に業務支援施設や商業施設を整備する。プロジェクト:浜松町二丁目地区再開発で46階建てタワーマンションが完成 設計・施工は鹿島
東京都港区の浜松町二丁目地区第一種市街地再開発事業で、地上46階建て、総戸数389戸の大規模タワーマンション「WORLD TOWER RESIDENCE」が完成した。