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「建設業界のAI活用で効果を実感はわずか7.9%、検討中が最多」Arentが調査:調査レポート(2/2 ページ)
Arentは、建設業界でAI活用の実態を調査した。その結果、検討中の企業が最も多く、導入後も効果を十分に実感できていない企業が約3割に及んだ。
AIの導入効果を実感しているのは3割弱、測定できていないが最多
AIを導入している企業のうち、「期待した以上の効果が出ている」と回答した企業は2.6%、「期待した効果が出ている」は25.4%。
逆に「それほど効果は感じない」は21.2%、「あまり効果を感じない」は8.8%となった。また、「測定できていない」は42.0%で、AIの導入効果を定量的に評価する仕組みが整っていないケースが多いことが明らかになった。
AI活用の懸念や障壁としては、「ノウハウがない」が19.8%。その他に「人材不足」(16.6%)、「技術的な課題」(15.7%)、「データの質/量の問題」(12.7%)、「セキュリティ」(13.3%)も挙がった。
Arentは、AI導入初期は試行錯誤が不可避とみており、まず業務の一部をAIで自動化するなど特定の業務や領域でAIを活用していき、徐々に適用範囲を拡大することが有効と提案している。
また、データの標準化や業務プロセスの見直しに加え、社内でノウハウを共有することで、AIの活用範囲のさらなる拡大が見込めるとしている。
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