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アプリを使わずQRコードで建機を点検管理 1現場15時間を時短する「Arch安全セーフティ」:第9回 JAPAN BUILD TOKYO(2/2 ページ)
建設現場では、建機や機械類の定期的な点検が欠かせない。Archの「Arch安全セーフティ」は、日々の始業前や月例で行う点検作業をQRコード管理し、点検業務で1現場あたり、平均15時間の時間削減が実現する。
各種のデジタル化で、現場のDXをサポート
Arch安全セーフティの4つの機能のうち、残る機能には「作業計画書作成/承認」「持込機械管理」「安全書類の管理」がある。
作業計画書の作成/承認は、作業計画書の作成〜上長の承認を効率化する。一連の手続きはシステム内で完結するので、他にアプリを使う必要はない。点検の実行時には、作成した作業計画書を確認できる。
従来であれば、こうした手続きにはExcelやPowerPointなどを使って書類を作る必要があった。しかし、Arch安全セーフティでは、そのような作業は不要となり、管理の手間をまるごと省ける。
3つ目の機能となる持込機械管理は、QRコードで持込機械の申請や承認、点検などを行う。持込許可証、受理証、点検表といった書類もデジタルに置き換えられる。証明書や帳票などの書類がペーパーレス化するので管理が楽になる。
Arch安全セーフティでは、現場での使い勝手にも配慮している。スマホから簡単に安全書類の作成、申請、承認ができるのは、それを端的に示すものだろう。安全書類の管理では、火気使用届や有機溶剤、特定化学物質などに関する使用届や申請書類などがデジタル化された状態で扱える。
申請は、クラウド上で一元管理するため、必要なときにスマホなどから手軽に参照可能だ。申請者や使用場所だけでなく、使用材料や期間なども現場で確認できる。
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