アプリを使わずQRコードで建機を点検管理 1現場15時間を時短する「Arch安全セーフティ」:第9回 JAPAN BUILD TOKYO(1/2 ページ)
建設現場では、建機や機械類の定期的な点検が欠かせない。Archの「Arch安全セーフティ」は、日々の始業前や月例で行う点検作業をQRコード管理し、点検業務で1現場あたり、平均15時間の時間削減が実現する。
Arch(アーチ)は、「第9回 JAPAN BUILD TOKYO−建築の先端技術展−」(会期:2024年12月11〜13日、東京ビッグサイト)で、「Arch安全セーフティ」を展示した。建機や機械にQRコードを貼り付けて識別し、点検表への入力、集計、印刷といった煩雑な作業をデジタル技術でサポートし、点検業務の負担を軽減する。
1現場あたり、平均15時間の作業時間を削減
現場で稼働する建機や機械類には、それぞれに点検台帳が用意されている。日々の点検結果は台帳に手書きで記入するが、それぞれの台帳は週ごとに回収や集計をして管理するのが一般的だ。
現場に複数の建機や機械類がある場合、広い現場に点在する設備から点検台帳を回収し、新たな台帳用紙と差し替える必要がある。若い現場監督の仕事となることが多いが、煩雑なこともあり、負担と感じる現場監督も多いようだ。Arch安全セーフティは、こうした面倒な点検業務の負荷を軽減する。
Arch安全セーフティには、主に4つの機能を搭載している。点検の効率化は、点検表の作成、重機や機械に添付するQRコードの作成、スマートフォンによる点検までの一連を行える「デジタル点検」の機能で実現する。従来のように点検表へ手入力する場合と比較すると、点検作業が大幅に効率化する。Archでは「安全管理をデジタル化することで、1現場あたり月平均で15時間の作業時間を削減する」としている。
Arch安全セーフティを使った点検では、業務に必要な点検表を半自動で作成し、点検時にはスマホ上で点検結果を入力する。特筆すべきは、スマホに専用アプリをダウンロードする必要がない点だ。
Archの展示ブースで来場者対応にあたったArch 代表取締役 CEO 松枝直氏は、「現場の職人の中には、会社で使うシステムにアカウントを登録したくない/自分の携帯にアプリをダウンロードしたくない人も多い。そこで、Arch安全セーフティではアプリのダウンロードとアカウント登録を不要にしている」と説明する。
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