簡単導入と低価格にこだわったMIYOSHIの現場監視カメラ:第9回 JAPAN BUILD TOKYO(2/2 ページ)
深刻な人手不足に直面する建設業界で、現場の効率化と安全管理を実現する監視カメラを活用する場が広がっている。一方で、初期コストや運用の煩雑さから導入を躊躇する企業も多い。そうした問題に対し、埼玉県の電子機器メーカーMIYOSHIは、低コストで即日使える現場監視カメラ「G-cam」とウェアラブルカメラ「G-POKE」を提案する。
利用形態はレンタルのみで、料金は「通信容量30GBプラン」が月額9800円、「通信容量無制限プラン」が月額1万8000円(いずれも税別)と、競合他社のサービスより価格を抑えられているのも特徴となっている。
毎月の使用料だけで最新のカメラサービスを簡単に設置して使える利便性が評価され、現在は約8200台/月が稼働し、累計で2万7000現場以上での導入実績を誇るという。
遠隔臨場に最適のウェアラブルカメラ「G-POKE」
ウェアラブルカメラのG-POKEは小型のSIMを内蔵し、外形サイズは100×60×23ミリ、重さ165グラムと、文字通り「ポケット」に収まるコンパクトさが特徴。三脚への固定やヘルメットへの装着など、さまざまな使用シーンに対応するアタッチメントも豊富に用意されている。
ライブ映像通話やデバイス間通話(インカム)機能を備え、現場と遠隔地の事務所や本社をリアルタイムで接続し、Web会議システムなどを介して、段階確認、材料確認、立会いを行う「遠隔臨場」での活用が期待される。遠隔臨場は、国土交通省が推進する建設現場のデジタル化施策の一環でもある。
画質はスナップショットで500万画素、録画映像で200万画素の高精細で、操作性に優れた3.1インチのタッチディスプレイも搭載。他にも、暗所も明るく照らすLEDライト、手振れ補正機能、撮影対象をビュワーの中心に移動できるレーザーポインタ機能、IP67相当の防塵/防水性能など、現場での使用を徹底的に考慮した製品設計となっている。
バッテリー稼働時間は8時間と、1日現場で使用しても問題ない。「働き方改革が進む建設業界で求められる労働時間の短縮、作業効率の向上に貢献できる製品だ」とブース担当者は語る。
G-POKEもレンタル利用のみで、料金プランはG-camと同じく「通信容量30GBプラン」は月額9800円と「通信容量無制限プラン」は月額1万8000円(いずれも税別)の2種類。競合製品より価格を抑え、イニシャルコストの心理的負担を下げている。
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