『ZEH-M』分譲マンションが世田谷に完成、東京建物:ZEH
東京都世田谷区で、『ZEH-M』基準に適合する東京建物の分譲マンション「Brillia深沢八丁目」が完成した。省エネと創エネを組み合わせることで、住棟全体のエネルギー消費量を101%削減した。
東京建物は2025年2月10日、東京都世田谷区で、『ZEH-M』基準に適合する分譲マンション「Brillia深沢八丁目」が完成したと発表した。省エネと創エネを組み合わせることで、住棟全体のエネルギー消費量の収支を実質ゼロ以上とする。
Brillia深沢八丁目は、地上3階建てで総戸数38戸、敷地面積は2938.11平方メートル、延べ床面積は3412.37平方メートル。設計・施工は大末建設、デザイン監修は牛込昇建築設計事務所が手掛けた。
ZEH-Mは一次エネルギー消費量削減率に応じて、『ZEH-M』、Nearly ZEH-M、ZEH-M Ready、ZEH-M Orientedの4ランクに区分される。最高ランクの『ZEH-M』は、共用部を含む住棟全体で年間のエネルギー収支を実質ゼロ以上とする物件だ。
Brillia深沢八丁目では、高断熱サッシや全熱交換器を採用し、『ZEH-M』の要件である「断熱等性能等級5」よりも高い「断熱等性能等級6」を全住戸で取得。これにより冷暖房の電力消費を抑え、住棟全体で44%の省エネを実現した。さらに、屋上の太陽光発電設備と全住戸標準採用の燃料電池「エネファーム」により、基準一次エネルギー消費量の57%に相当する創エネを達成。住棟全体で101%の削減率となり『ZEH-M』の基準を満たした。
各住戸でも一次エネルギー消費量削減率が100%以上となる『ZEH』の基準を充足している。住戸ごとの削減率の平均は114%で、一般的な省エネ基準の住戸と比べて、光熱費を年間11万1000円(月平均約9200円)削減できる見込み。
住戸内のリビングには太陽光発電やエネファームから給電できる停電時専用のコンセントを設置。物件内の駐車場は太陽光発電/蓄電池と連携したEV充電区画(全13区画)を備え、非常時にはEV車から共用部照明などへの電力供給が可能なV2H(Vehicle to Home)設備を併設する。
Brillia深沢八丁目は、国土交通省の2023年度「サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に採択された他、建築環境総合性能評価システム(CASBEE)による建築物環境性能評価の最高位Sランクを取得している。
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