警備システム稼働中でもロボット単独で巡回警備/清掃が可能に、大和ライフネクスト:ロボット
大和ライフネクスト、Octa Robotics、綜合警備保障の3社は、ロボットとセキュリティシステムの連携に関する実証実験を行い、ロボットが建物内のセキュリティシステムを維持したまま巡回警備/清掃などのタスクを行うことに成功した。
大和ライフネクストは2025年1月22日、Octa Robotics、綜合警備保障と共同でロボットとセキュリティシステムの連携に関する実証実験を行い、夜間など無人の時間帯の清掃/警備業務について、セキュリティシステムを維持したままロボット単独で行うことに成功したと発表した。
建物/施設管理へのロボット活用では、ドア連携(ロボット単独での横移動)、エレベーター連携(ロボット単独での上下移動)と並び、夜間などセキュリティシステム稼働中にロボット単独での活動を行う際の「セキュリティシステム連携」が課題となる。
実証では、建物内のセキュリティシステム稼働中に、警備ロボット自身が通過エリアのセキュリティシステムだけを随時解除しながら建物内の巡回警備を行った他、警備ロボットによるセキュリティシステム解除支援のもと清掃ロボットが建物内の巡回清掃を実施。人によるセキュリティシステムの解除作業を必要とせず、ロボットが建物内を自由に動ける環境を実現した。
今後はロボット運用における各種セキュリティの強化や、複数のロボットを同時稼働するためのシステム開発をパートナー会社と共同で進め、新たな建物管理サービスの開発や販売につなげる。
今回の実証は、2025年1月7〜9日の3日間、大和ライフネクスト本社オフィスで行った。大和ライフネクストは本社オフィス内での実証実験の遂行と導入時タスクの検証を、Octa Roboticsはシステム連携のための管理サーバの新規開発と設置/プロジェクト管理を、綜合警備保障は警備システムのカスタマイズと設置を担当した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
デジタルツイン:東京ミッドタウン八重洲でローカル5Gを活用したデジタルツインの実証開始、施設運営のDX推進
三井不動産とNTT東日本は、東京ミッドタウン八重洲で、ローカル5Gを活用した大規模複合施設向けデジタルツインの実証実験を開始した。ロボット:ロボットと既設エレベーターを連携、自律的なフロア移動を実現 NTT東日本など3社
NTT東日本、Octa Robotics、東芝エレベータは、既設エレベーターとの連携により、サービスロボットの自律的なフロア移動を実現するソリューションの実証実験を開始した。“土木×AI”で起きる建設現場のパラダイムシフト(29):ロボットカーレースが転機となった「SLAM」は何がスゴイ?【土木×ICTのBack To The Basic Vol.2】
自動運転やAGVをはじめ、建設業界でも運搬ロボやドローンなどの用途で使われている「SLAM」。Simultaneous(同時に起こる) and Localization(自己位置推定) Mapping(地図作成)の略で「位置推定と地図作成を同時に行う」を意味します。位置推定と地図作成を同時に行うとはどういうことでしょうか。今回は、米国防高等研究計画局のロボットカーレースで広く知られるようになったSLAM技術を改めて解説します。ロボット:BIMデータから作成した地図で自律移動する「資機材自動搬送ロボット」を開発 竹中工務店、鹿島建設など
竹中工務店、鹿島建設、アクティオは、工事用エレベーターに積み込まれた資機材を所定のフロアで荷下ろし、建物のBIMデータから作成した自動走行用地図を使用してフロアの所定の位置まで自律移動する「資機材自動搬送ロボット」を開発した。ロボット:建設ロボットで橋脚耐震補強工事の表面処理を自動化 イクシスと鴻池組
イクシスと鴻池組は、橋脚耐震補強工事の表面処理作業を自動化する建設ロボットを共同開発した。橋脚を把持しながら昇降する機能を有する「昇降ユニット」と、表面処理を行うブラストガンを備えた「研掃ユニット」から成り、現場への導入により、作業員数の削減や品質の安定化、現場の安全性向上に寄与する。i-Construction 2.0:トンネル外の安全な場所から切羽発破に成功、“触る感覚”を再現する技術で火薬装填を遠隔化 大林組
大林組は、山岳トンネルの切羽の火薬装填作業を遠隔化/自動化する「自動火薬装填システム」を適用し、トンネル外の安全な場所から遠隔で実火薬を装填、発破することに成功した。2024年12月2日、都内で記者発表会を開き、成果を報告した。