監視カメラ映像とAI画像解析で作業者の危険行動を検知、安藤ハザマとNTT-ATが建設現場で実証開始:AI
安藤ハザマとNTTアドバンステクノロジは、建設現場の監視カメラ映像とAI画像解析技術を活用した危険行動検知システムを開発した。
安藤ハザマとNTTアドバンステクノロジ(NTT-AT)は2024年12月3日、建設現場の作業員の安全意識向上を目的に、監視カメラ映像とAI画像解析技術を活用した危険行動検知システムを開発したと発表した。2024年12月初旬から、建設現場での実証を開始する。
安全ガイドラインに基づく禁止行為をAIが学習、判定に活用
新システムは、建設現場に設置したクラウドカメラの映像データをAIクラウドサーバが読み込み、AI画像解析機能が作業者の姿勢を識別して危険行動にあたるかどうかを判定する。判定には、安藤ハザマの安全ガイドラインに基づいて作成した作業中の禁止行為を撮影したデータを、AI学習させたものを使用する。
危険行動と判定された映像データと発生位置、危険行動の種類などの情報はその都度蓄積される。作業員は専用のWebアプリで自分の危険行動の情報を確認可能だ。
危険行動検知システムを建設現場に試験導入、効果を検証
実証では、安藤ハザマが施工中の建設現場にシステムを導入。作業員の安全意識の向上や危険行動の是正、作業員や現場管理者によるシステム利用の業務負担、検出正誤とその条件、監視カメラ1台の検出範囲などの観点で有効性を検証する。
室内工事の立馬作業での転倒や転落事故につながる危険行動を検知対象として、作業現場の複数箇所に監視カメラを設置。建設現場の職長や作業員が、当日の作業終了時や翌日の作業開始時に、自身の危険行動の検出情報を閲覧して振り返りを行い、改善につなげる。
実証期間は1カ月間を予定。実証終了後にはモニターによるアンケート評価を実施するとともに、実証期間中の検出結果の精度を確認。結果をもとに、両社で運用観点と技術観点での評価を実施し、新システムの現場導入や検知精度の向上、検知対象の拡張などに向けた検討と開発を進めていく。
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