建設現場でも導入された清掃ロボット技術で社会課題に挑む 環境配慮型のクリーナーも発売、ケルヒャー:FM(2/3 ページ)
ケルヒャー ジャパンは、人手不足など日本国内の社会課題にも対応する業務用清掃製品を展開している。建設現場でも導入実績がある床洗浄ロボットや中型のロボットバキュームクリーナーなどのラインアップに加え、新たに本体に再生プラスチックを使用した環境配慮型の業務用ドライクリーナーを開発した。
7つのセンサーを搭載、広いエリアで安全な床洗浄が行えるロボット
床洗浄ロボットKIRA B 50は自律走行し、水を使用しながらブラシでハードフロアを洗浄する。ローラータイプのブラシを採用して小さなごみをホッパーに回収し、除塵(じん)作業と洗浄を1工程に短縮する。LiDARとカメラ(3D/赤外線)2種類、合計7つのセンサーを搭載し、広いエリアでも安全に稼働。ロボットが苦手とされてきたガラス際や傾斜部の走行にも対応する他、棚から突き出た資材などの高い位置に突出した障害物も認識して回避する。
洗浄ルートの設定は、人が洗浄した通りのルートを記録する「ティーチング方式」と、広く低障害物がないエリアの外周を一周して記憶させ、その内部を自律走行する「スマートフィル方式」の2種類。ロボット前後のLiDARが瞬時に周囲360度を認識し、平面図を作成する。進入禁止エリアの編集などは、タッチ型操作パネルで簡単に行える。
本体仕様は、サイズ1062(長さ)×790(幅)×1160(高さ)ミリ、重さ228キロ。洗浄幅は550ミリで、清水/汚水タンク容量はそれぞれ55リットル、バッテリー容量は24ボルト/160Ah。最大稼働時間は3.5時間で、最大走行速度は時速4.3キロ。また、自律走行時の最大洗浄面積は1時間当たり2365平方メートル、最小通行可能通路幅は1000ミリ。オプションのドッキングステーションを設置すれば、充電やタンクの洗浄、充填などが自動で行える。KIRA B 50は、大成建設の建設現場で清掃作業に導入された実績がある。
専用アプリで管理できる中型のロボットバキュームクリーナー
ロボット型掃除KIRA CV 50は、交換式のバッテリーを搭載した中型ロボットバキュームクリーナー。オフィスやホテル、レストラン、ショッピングモール、工場などで、主にカーペットやハードフロアの除塵作業に利用する。
スマートフォンやタブレット用の無料の専用アプリを使用し、複数ロボットの管理や運行状況の確認、清掃レポートの閲覧の閲覧が可能だ。マップの編集や複製、無人でスタートできる清掃スケジュール予約機能も備えている。
また、業務用LiDARを搭載し、20メートル以上の長い距離も検知可能で、広い空間でも迷うことなく走行する。ワンタッチでマップを自動作成する機能も搭載した。
本体仕様は、サイズが577(長さ)×580(幅)×302(高さ)、重さは付属品なしの状態で15.5キロ。伸縮可能な運搬用ハンドルにより、台車がなくても持ち上げずに移動できる。自動運転清掃面積は理論値で1時間当たり525平方メートル。バッテリー36V/7.5Ah×2個で最大3.5時間、36V/6.5Ah×2個で最大2.8時間(いずれもエコモードの場合)稼働する。
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