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狭小空間点検ドローンのLiberawareと新井組が業務提携、関西エリアでドローン事業拡大へ:産業動向
狭小空間の点検に特化したドローン開発を手掛けるLiberawareは、関西エリアでのドローン事業拡大を目的に、関西を基盤に建築/土木事業を展開する新井組と業務提携する。新井組は新規事業としてドローンを活用した「調査/点検事業」に乗り出す。
狭小空間点検ドローン「IBIS(アイビス)」で各種点検サービスを展開するLiberaware(リベラウェア)は、関西エリアでのドローン事業拡大を目的に、関西を基盤に建築/土木事業を展開する新井組と8月22日から業務提携を開始する。
今回の業務提携により、新井組では新規事業としてドローンを活用した「調査/点検事業」に乗り出す。ドローンを使用することで人が入れない狭小間の調査が行えるようになり、また、撮影したデータの3Dデータ化や分析を行うことで、建物の安全確保や価値を高めるサービスを提供していく。
Liberawareは、機体提供や画像解析技術、各種サポートなどこれまでの事業展開で培ったノウハウをもとに、新井組のドローン事業を支援する。また、両社の営業、販売促進や新たな事業の開発に関する協業も進めていく方針だ。
現在、さまざまな産業分野でドローンの活用が進んでいる。建設業界では、点検/測量/施工管理などの領域でドローンや周辺ソリューションの活用が進みつつある。Liberawareは屋内空間の点検や計測に特化した世界最小級のドローンIBISの開発と、IBISを活用した各種サービス、画像解析技術を利用したDXソリューションを提供している。
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