“空飛ぶレーザースキャナー”や一人称視点のハンディ型など、ライカジオシステムズの測量機器群:第6回 建設・測量生産性向上展(3/3 ページ)
ライカジオシステムズはCSPI-EXPO 2024で、建設現場のデジタル化を加速させるソリューションを一堂に披露した。特に注目を集めたのが、一人称視点で見ている世界をそのまま写し取る新型ハンディスキャナー「BLK2GO PULSE」をはじめ、ボタン1つで簡単に扱える地上型レーザースキャナー「BLK360 G2」、ドローンとレーザースキャナーを融合した「BLK2FLY」の3機種だ。
機体操作は、タブレットにインストールする「BLK2FLY Liveアプリ」で行う。タブレット上の地図でエリアを選択するだけで、BLK2FLYが独自に飛行経路を作成し、後は自動で飛び立ちスキャンする。このため、ドローン操作に不慣れな担当者でも、簡単にスキャンデータを習得できる。緊急時にはアプリ内のバーチャルジョイスティックを使用するとマニュアル操作に切り替えられるので、安全性にも配慮されている。
機体の飛行可能時間は約10分。ホットスワップ式バッテリーを採用し、スキャン途中でバッテリー交換が必要な場合は、自動的にユーザーのもとに戻ってくる。その後で新しいバッテリーに交換すれば、引き続き計測作業を続けられる。
LiDARのスキャン性能は、水平360度/鉛直270度の範囲で、測定距離は0.5〜25メートル。スキャンスピードは最大42万点/秒に達する。取得したデータは、他のLiDARやBLK2GOなどの地上型スキャナーで取得した建物やインフラ構造物の内部スキャンデータとシームレスに連携させれば、屋内外のBIM/CIMデータ作成など幅広い用途に活用できる。
BLK2FLYは、その高度な機能と使いやすさから、土木分野だけに限らず建築分野での3次元計測作業を大きく効率化する可能性を秘めている。
建設業界全体のデジタル化と効率化を推進するソリューション群
ライカジオシステムズのブースでは、先述のレーザースキャナー群に加え、多様な測量機器を出品していた。一例を挙げると、トータルステーション「RTC360」、GNSS測量機「GS18 I」、GNSSアンテナ「AR10」、GNSS受信機「GR50」、モバイルマッピングシステム「Pegasus TRK」、地中レーダー「DSX」などだ。
こうした製品群は、地上、空中、地下と、あらゆる角度から建設現場のデータ収集や測量を行う。マーケティング部 部長 保川千恵子氏は、多彩な製品ラインアップに言及し、「ヘキサゴングループの製品を組み合わせることで、起工測量から、調査・設計、施工、出来形測量、検査、管理といったあらゆる建設のプロセスをカバーできることが当社の強み」と語った。
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