検索
特集

“空飛ぶレーザースキャナー”や一人称視点のハンディ型など、ライカジオシステムズの測量機器群第6回 建設・測量生産性向上展(2/3 ページ)

ライカジオシステムズはCSPI-EXPO 2024で、建設現場のデジタル化を加速させるソリューションを一堂に披露した。特に注目を集めたのが、一人称視点で見ている世界をそのまま写し取る新型ハンディスキャナー「BLK2GO PULSE」をはじめ、ボタン1つで簡単に扱える地上型レーザースキャナー「BLK360 G2」、ドローンとレーザースキャナーを融合した「BLK2FLY」の3機種だ。

Share
Tweet
LINE
Hatena

軽量/コンパクトなボディーに高機能が集約された地上型レーザースキャナー

 地上型レーザースキャナーの「BLK360 G2」は、ライカジオシステムズによると世界最小と最軽量を謳(うた)うモデルだ。高速かつ高精度の性能に加え、ボタン1つで簡単に扱えるシンプルな操作性が評価され、2022年秋にリリースされて以来、高い人気を維持している。

3Dレーザースキャナー「BLK360 G2」
3Dレーザースキャナー「BLK360 G2」

 BLK360 G2には、画素数1300万の5ブラケットカメラが4つ装着されており、1億400万画素の生データを取得し、360×270度の球面画像を生成できる。

 スキャン性能も優れ、スキャン密度は6/12/25/50ミリの4モード(@10メートル)から選択可能で、スキャン範囲は水平360度、鉛直270度をカバーし、測定範囲は0.5〜45メートルに及ぶ。さらに、最大68万点/秒の高速スキャンを実現し、8秒未満でローダイナミックレンジ(LDR)画像、20秒以内に5分割のハイダイナミックレンジ(HDR)画像の完全球面スキャンが可能だ。

 また、BLK360 G2は、ライカジオシステムズの高性能3Dレーザースキャナー「RTC360」と同じ「VIS(Visual Inertial System)」を搭載しているため、スキャンした画像をターゲットなしで、現場で自動的に合成処理できる。

「BLK360 G2」で生成した点群データ
「BLK360 G2」で生成した点群データ

 製品担当者によると、BLK360 G2の高速で高精度な特性は、「測量用3Dレーザースキャナー「Leica ScanStation P」シリーズ同様、公共測量などの専門用途にも十分対応する」と説明する。

土木分野での3D計測作業を効率化するドローンとレーザースキャナーの融合

 「BLK2FLY」は、クアッドコプター型ドローンとレーザースキャナーが融合させた革新的な機器だ。欧州では2021年から発売されており、日本では2024年3月に受注を開始した機種だ。

自律飛行型レーザースキャナー「BLK2FLY」
自律飛行型レーザースキャナー「BLK2FLY」

 BLK2FLYの特徴は、全方向レーダーとLiDARを組み合わせた高度な自律障害物回避機能にある。自律飛行しながら対象に近接し、正確かつ安全に点群データを取得できる。さらに、屋外だけでなく、屋内やGNSSが利用できない場所でも飛行とスキャンが可能なため、発電所や変電所など立ち入りが困難な場所でも利用が想定される。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る