検索
特集

現場作業の“ギックリ腰”を動きの解析で防ぐ「ErgoLife」 他のモーションセンサーと違う点第6回 建設・測量生産性向上展(1/2 ページ)

さまざまな業種の作業でロボットが導入されつつあるが、まだ人の手は残っている。建設現場でも、建材を運んだり、かがんだままの姿勢で作業したりすることは日常的にある。重要なのは、正しい姿勢で行い、回数や時間などにも気を配ることだろう。無理のある体勢での長時間作業は、体に大きな負担となり、ギックリ腰や関節痛などになってしまう。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 クレアクトは「第6回 建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO 2024)」(会期:2024年5月22〜24日、幕張メッセ)で、現場作業で体の動きを解析するソリューション「ErgoLife」を展示した。体に装着した複数の小型センサーで作業者の動きを取得して、腰痛やギックリ腰などを予防し、作業の効率化や事故の防止にもつなげる。

2023年リリースの「ErgoLife」が他のモーションセンサーと違う点


クラアクトのブース全景 写真は全て筆者撮影

 ErgoLifeは、複数のモーションセンサーを体に装着し、作業時の体の動きをモニタリングするソリューション。現場には多種多様な作業があるが、ErgoLifeに用意されているマッチ箱サイズの小型センサーを装着して作業すると、体がどのように動いているかが数値化される。その数値を解析することで、腰痛やギックリ腰といったリスクにつながる作業の仕方を改善できるようにもなる。

マッチ箱サイズの小型センサー。体への装着は、右上のストラップで
マッチ箱サイズの小型センサー。体への装着は、右上のストラップで

 ErgoLifeは2023年にリリースした製品となる。体にセンサーを取り付けて作業者の動きをモニタリングする仕組み自体は、10年以上前から存在していた。しかし、大半の製品は研究や開発を目的にしていたため、設定項目が多く、知識がないと事前準備や調整ができなかった。

 今回、クレアクトが紹介したErgoLifeは、こうした問題を解決し、一般的なPCやタブレットを使って簡単にデータの取得と解析ができるパッケージ製品となっている。

 ErgoLifeでは、作業者の動きの計測に複数のセンサーを用いる。移動せずにその場にとどまって行う作業では、上半身に9個のセンサーを装着。移動をしながらの作業や地面に置いた物を持ち上げる運動の場合には、全身に15個のセンサーを取り付ける。

 多くのセンサーを装着することを面倒に思うかもしれないが、「ストラップ」と呼ぶバンドを使うことでそれほど手間はかからない。動きを検知するセンサーなので、人の肌には直接触れない。センサーの位置がズレないようにすれば、作業着などの上からセンサーを付けても問題はない。

センサーの装着例。肌に触れている必要はなく、作業着の上に装着してもOKだ
センサーの装着例。肌に触れている必要はなく、作業着の上に装着してもOKだ
       | 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る