現場作業の“ギックリ腰”を動きの解析で防ぐ「ErgoLife」 他のモーションセンサーと違う点:第6回 建設・測量生産性向上展(2/2 ページ)
さまざまな業種の作業でロボットが導入されつつあるが、まだ人の手は残っている。建設現場でも、建材を運んだり、かがんだままの姿勢で作業したりすることは日常的にある。重要なのは、正しい姿勢で行い、回数や時間などにも気を配ることだろう。無理のある体勢での長時間作業は、体に大きな負担となり、ギックリ腰や関節痛などになってしまう。
データの解析で筋骨系障害のリスクを把握
ErgoLifeは、作業者が常時装着するような機器ではない。腰痛やギックリ腰の予防に効果がある作業姿勢を習得する際に装着し、そのフォームを確認する場面で用いられる。熟練者と初心者の動きの違いもデータ化し、教育やトレーニングに役立てる用途でも有効となる。
作業者の体に装着された各センサーが取得したデータは、パッケージに含まれるレシーバーを介し、PCやタブレットに送られ、グラフなどで一目で分かるようになっている。
レシーバーはUSBケーブルでPCやタブレットと接続し、電源も供給されるので、別途電源を用意する必要はない。個々のセンサーにはメモリを搭載しているため、電波状況の悪い場所でも安定したデータが取得できるように設計されている。
各種センサーとの組み合わせで、多彩な状況把握が可能に
クレアクトはErgoLife以外にも、センシングや計測に関するソリューションを幅広く展開している。ErgoLifeと同時に使用することで、動きに加えて他の身体データを取得し、解析する仕組みも構築できる。
ErgoLifeとグローブ(手袋)型の圧力センサーを装着して作業すれば、腕の動きと同時に手のひらの圧力、どの指に力が入っているかといったことも読み取れる。また、バイタルセンサーを追加すれば、体温や心拍数、脳波といったデータも取得できる。
こうしたデータは、取得した際の時間軸=タイムラインを見ることで、相互関係も分かるようになる。そうした分析結果は、労働安全衛生の精度と品質を高めることにもつながる。
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