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屋上緑化システムにリユース材活用、自然に土に還る飛散養生材に 東急建設など:屋上緑化
東急建設と東急リニューアルは、従来廃棄されていたコーヒー豆の運搬などに使用される麻袋を活用した「リユース屋上緑化システム」を共同開発した。
東急建設と東急リニューアルは2024年6月26日、東急リニューアルが販売中のクラピアを用いた屋上緑化システム「クラピア屋上緑化」の飛散養生材に、廃棄予定の麻袋(ジュード)を活用するリユースモデルを開発したと発表した。
自然に土に戻り、栄養分として無駄なく活用できる
高層の屋上緑化でポット植えを行う場合、植物が土の表面を十分に被覆するまでの間は、土の飛散対策として、ネットなどで全面を覆うのが一般的とされている。新システムでは、原料に黄麻を使用した100%天然素材のジュードを飛散養生材に用いる。植物が被覆する前の飛散対策が必要な時期は防草シートとしての役目を果たし、植物が被覆した後は徐々に分解し、最終的には土へと還り、栄養となることから、ネット撤去の必要がない。
また、新システムを採用することで、これまで一度使用するとほとんどが廃棄処分されていた麻袋をそのままリユースできるため、廃棄物削減だけでなく、資源循環にもつながる。
なお、麻袋の再利用は、土と野菜と連携し取り組んでいる「MOAIプロジェクト」で、コーヒー豆などの運搬に活用された麻袋の新たな有効活用を模索する「麻袋循環プロジェクト」の一環となる。プロジェクトには、UCC上島珈琲、小川珈琲、フードリボンなどの企業が参加している。
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