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「Kアリーナ横浜」の混雑緩和用歩道橋が設計ミスで開通延期、橋台にひび割れ:業界動向
横浜市都市整備局は、当初は2024年6月1日開通予定だった「(仮称)高島水際線デッキ」の供用開始を、設計ミスによる不具合で延期した。
横浜市都市整備局は2024年5月31日、当初は同年6月1日開通予定だった「(仮称)高島水際線デッキ」の供用開始を、設計ミスによる不具合で延期すると発表した。
高島水際線デッキは、2023年9月に横浜市西区のみなとみらい地域にオープンした音楽アリーナ「Kアリーナ横浜」と横浜駅方面を結ぶ通路として、特にイベントの際の退場時の混雑緩和を目的に建設されたものだ。橋長130.4メートルの人道橋で、幅員は6.0メートルとなっている。
計画では2024年6月1日に暫定供用開始を予定していたが、設計者のJR東日本コンサルタンツから「橋台にひび割れが生じており、原因を調査したところ、設計ミスにより構造上の不具合がある」と報告があったことから延期を決めた。
今後、横浜市都市整備局ではJR東日本コンサルタンツに向けて早期の対策を求めていくとしている。JR東日本コンサルタンツでも設計ミスは認めており「今後は供用開始に向けて早期に対応を行うとともに、再発防止に取り組んでいく」とコメントしている。
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