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ライフサイエンス分野の研究開発拠点「殿町プロジェクト」が完成、大和ハウス工業と川崎市が開発プロジェクト(2/2 ページ)

大和ハウス工業と川崎市が、いすゞ川崎工場跡地の国際戦略拠点「キングスカイフロント」で開発を進めていた研究施設4棟とホテルから成る「殿町プロジェクト」が完成した。

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最先端の医療技術や医療機器の研究開発が行えるバイオメディカルラボ

2023年11月7日に竣工した4棟目の研究棟
2023年11月7日に竣工した4棟目の研究棟 提供:大和ハウス工業

 4棟の研究施設は、再生/細胞医療の研究をはじめ、最先端の医療技術や医療機器の研究開発が行えるバイオメディカルラボだ。2023年11月現在、14機関が入居している。

 RGB1と2は満床で、3の稼働率は約8割程度。新たに竣工したRGB4にも、国内外のライフサイエンス関連企業が入居を検討しているという。

 RGB3は敷地面積1万4675.32平方メートル、延べ床面積2万2116.75平方メートルの鉄骨造4階建て。RGB4は敷地面積1万1772.94平方メートル、延べ床面積1万3283.35平方メートルの鉄骨造4階建て。

 多様なニーズに対応できる大空間ラボは間仕切りがなく柔軟なレイアウトが可能で、RGB3の1階は階高7.3メートル、排水ルート確保のため床下300ミリメートルの空間を設計した。設備機械や配管/配線などを集約できるメカニカルバルコニー(RGB3に設置)には、物資の搬入出用クレーンも装備した。

 窓には断熱/日射遮蔽性能の高いLow-E複層ガラスを採用。外壁には75ミリメートル厚のコンクリート板を使用し、500Hz音域でTLD値34dB以上の高い遮音性能を有する。

 島津製作所は、主力事業である分析計測部門の拠点をRGB3に設けている。ラボやオフィスを全てガラス張りにし、同社の技術を「魅せる場」とした。国内外の顧客とともに、先端分析手法の共同研究などを推進する。

通路からも見学できる、島津製作所のガラス張りのラボ
通路からも見学できる、島津製作所のガラス張りのラボ 筆者撮影

「賑わい・交流機能」の創出を目指した開放的なまちづくり

 殿町プロジェクトでは、最先端の研究をする企業や研究機関の誘致とともに、「賑わい・交流機能」の創出を目指した開放的なまちづくりを進めた。敷地の中心にはシンボルツリーのある「コミュニティパーク」を整備し、キングスカイフロントで働く人や地域住民などが集まりやすく、交流しやすい環境を整えた。

 殿町プロジェクトの南北に位置する2つの公園とコミュニティパークをつなぐプロムナードをつくり回遊性も高めている。

 今後、研究者や地域住民などの交流イベントも検討するという。

敷地の中心にシンボルツリーのある「コミュニティパーク」を整備
敷地の中心にシンボルツリーのある「コミュニティパーク」を整備 筆者撮影

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