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清水建設、10万平米超え大規模商業施設で初のZEB Ready認証ZEB

清水建設は、自社の設計施工により開業したイオンモール豊川(愛知県豊川市)が「ZEB Ready」認証を付与されたことを発表した。10万平米を超える商業施設での同認証の取得は全国初となる。

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 清水建設は、自社の設計施工により開業したイオンモール豊川(愛知県豊川市)が「ZEB Ready」認証を付与されたことを発表した。10万平米を超える商業施設での同認証の取得は全国初。施設全体で54パーセントの省エネルギーを達成し、年間のCO2排出量を約4900トン削減できる見込みだ。

イオンモール豊川の竣工写真
イオンモール豊川の竣工写真 出典:清水建設のプレスリリース

 イオンモール豊川は、鉄骨造3階建て、延床面積11万3千平米の中京圏最大級の商業施設で、清水建設の設計施工により2021年12月に着工し2023年4月4日に開業した。

 同施設の省エネルギー設計の例を示すと、建築としては屋上を外断熱仕様とし、全ての外部ガラスにLow-e(Low Emissivity)ガラスを採用することで高い断熱性能を確保した。モールの照明については、ハイサイドライトから外光を採り入れ照明照度を抑制。空調は商業施設では珍しく自然換気を積極活用した。加えてAIカメラにより人の動きを分析し、換気・空調制御に反映する。熱源にはコージェネレーション設備、高効率熱源機、地中熱チラー、モール内の食品ゴミによるバイオガス発電、太陽光発電などを採用した。

省エネルギー設計の概要図
省エネルギー設計の概要図 出典:清水建設のプレスリリース

 これまで大型商業施設は膨大なエネルギー消費を伴うことから、ZEBの認証取得は難しいとされていた。例えば高めの照明照度設定は、単にエネルギーを消費するだけでなく空調負荷にも影響し、エネルギー消費の負の循環を招く。そこで同社は、施設の設計時に事業者と協議して「脱炭素」への寄与を設計テーマの一つに掲げ、ZEB Readyの認証取得を目指したという。

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