NECとNEXCO中日本が除雪車の自動運転化で共同技術開発：MaaS
NECは、中日本高速道路と共同で、除雪車の梯団走行の自動運転化に向けた技術開発に着手した。2024年度内を目標に自立走行技術や、車間距離の保持技術の完成を目指し、試験走行や検証などを実施する。
NECは、中日本高速道路と共同で、除雪車の梯団（ていだん）走行の自動運転化に向けた技術開発に着手した。2024年度内を目標に自立走行技術や、車間距離の保持技術の完成を目指し、試験走行や検証などを実施する。
高速道路では、降雪時でも安全に利用できるよう、視界不良などの悪条件のなか、除雪車の梯団走行により複数車線の除雪作業が行われる。梯団走行の除雪作業では、除雪車同士が一定の車間距離を保ちつつ、前面に装着した排雪板を少し重ねて走行する必要があるため、除雪車1台に熟練した運転技術者と除雪操作装置や周囲確認などを行う者の2人が乗車する。
一方で高齢化や労働人口減少により、除雪車の梯団走行に関する少人化・省力化を目的とした自動運転化が求められている。今回の技術開発は、経済産業省と国土交通省による「高速道路におけるトラックの後続車無人隊列走行技術（隊列走行技術）」を基に進める。
開発のポイントとして、自立走行技術と車間距離の保持技術がある。まず、自立走行技術では、全車両が高精度な衛星測位により自車位置を正確に把握し、道路線形データにより、車両ごとに異なる走行軌跡の自立走行を可能とする。
次に、車間距離の保持技術では、隊列走行で車間距離を計測するLiDARが、除雪時には雪の反射により正確な距離計測が困難だと想定されるため、各車両相互の位置、速度を車車間通信のデータを用いて把握し、適切な車間距離を保ちながら梯団走行を可能とする。
除雪車は、除雪作業開始前に隊列走行状態から梯団走行状態に展開し、梯団走行で除雪作業を行い、除雪作業終了後に隊列走行状態に戻る。現在は、この隊列→梯団→隊列の走行形態における先頭車両のハンドル操舵と2番目および3番目車両のハンドル操舵・速度制御について、人の手を介さずプログラム制御する試験走行を開始している。
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