清水建設が本社ビルでゼロカーボン実現、CO2排出量を実質ゼロ化:カーボンニュートラル
清水建設は、本社ビル(東京都中央区)で使用する熱、ガスのカーボン・オフセットを実施し、同ビルのエネルギー由来のCO2排出量が実質ゼロとなったことを発表した。
清水建設は2023年7月19日、本社ビル(東京都中央区)で使用する熱、ガスのカーボン・オフセットを実施。2021年7月にカーボンフリー化した電力を含め、同ビルのエネルギー由来のCO2排出量が実質ゼロとなったことを発表した。
同社は、グループ環境ビジョン「SHIMZ Beyond Zero 2050」において、2050年までに作業所・自社施設から排出するCO2を実質ゼロにする目標を掲げており、今回の取り組みはCO2排出量削減施策の一環だ。
熱のカーボン・オフセットには、東京都市サービスが提供する「CO2オフセット熱」を導入。CO2オフセット熱は、東京都市サービスが熱を供給する建物ごとにCO2排出量を算出し、再生可能エネルギー熱由来の証書やクレジットを活用して、カーボン・オフセットを実施する。ガスのカーボン・オフセットには、再生可能エネルギー由来のJ-クレジットを活用している。
電力は2021年7月、東京電力エナジーパートナーが提供する水力発電由来のグリーン電力「アクアプレミアム」を導入した。外壁面に設置した太陽光発電パネルで創出した再エネ電力の自家消費と合わせ、カーボンフリー化を実現している。2022年度の実績としてCO2排出量1,717トンを削減した。さらに熱とガスの取り組みにより、2022年4月〜2023年3月の本社ビルの年間CO2排出量698トンをオフセットし、本社ビルの全ての使用エネルギーについてCO2排出実質ゼロを実現した。
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