WBGTを基準とした“熱中症対策”、宅配ボックス施工現場で労働環境を改善:熱中症対策
日本宅配システムは、建設現場での熱中症による事故やケガを未然に防ぐ2023年版の「熱中症特別対策」を策定した。
宅配ボックス専業メーカーとして設計・開発から製造・販売、設置後の保守メンテナンスまで行う日本宅配システムは、昨今の環境変化を受け、社員の健康維持を目的に「熱中症特別対策」を定めたと2023年7月24日に公表した。
猛暑や豪雨も対応した全国をカバーする“熱中症警戒アラート”
主要製品「宅配ボックス」の設置や修理業務を自社一貫体制で行っている日本宅配システムでは、連日の猛暑下でも自社社員が施工作業を担っている。今回、建設現場での熱中症による事故やケガを未然に防ぐため、2023年版の「熱中症特別対策」を定めた。
熱中症特別対策の1つとしては、札幌から福岡までのエリア代表者が熱中症警戒アラートを直接受信できる体制を確立。猛暑対策だけでなく、豪雨など危険な気候の変化による現場対応にも応用し、社員の安全を確保した上で安定した業務スケジュールを事前に計画する。
また、WBGT(暑さ指数)に基づく施工作業時間の短縮では、宅配ボックスの設置や修理に従事する社員を対象に、WBGT(暑さ指数)基準の勤務体制マニュアルを新たに制定した。1時間ごとの休憩や水分補給などの基本行動にはじまり、作業前日の睡眠時間の確保徹底や基準値を超えた場合は屋外での作業時間を短くする。WBGT(暑さ指数)は、「気温」だけでなく人体に影響のある「湿度」「日射・輻射などの熱環境」を複合的に数値化したもので、環境省が発表している。
全社員を対象にした制度では、混雑を避けた時差通勤を推奨。厚生労働省によると、熱中症は「高温多湿な環境に長時間いることで、体温調節・機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態」とされているため、満員電車での通勤を回避をさせる。
日本宅配システムではこれまでも、健康診断項目の充実や日々の健康管理とその教育など、社員への継続的な健康対策を実施してきた。他にも、管理職による毎朝の表情確認(顔色などに異常がないか)、血圧/体温測定、アルコール検査、運転免許証確認、消毒、衛生管理など、新型コロナウイルスの感染拡大収束後も、気候変動や社会の変化に対応をした快適な労働環境を構築し、社員の健康と安全を確保したうえで、2024年問題が立ちはだかる物流業界を支え、再配達半減のために優れた宅配ボックスを供給していくことを使命としている。
さらに、全国各地の建設現場に向けても、今回の熱中症特別対策により建設業界の労働環境改善を全社一丸となって推進するべく協力を要望している。
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